一言で美容業界といえど、「美容師」以外の職業も多々あります。ヘアメイク・ネイル・エステなどなど。その中でも唯一の国家資格である「美容師免許」。免許を持っていることで、できることは何なのか?美容師以外にも活躍の場を広げる「美容師免許」の意義と価値を紹介していきます。
美容師免許を必要とする職業
美容師法には、美容師の定義として、
・美容師は「美容を業とする者」をいい、美容師法に基づき厚生労働大臣の免許を得なければならない。美容師の免許を持たないものは美容を業として行うことはできない。
・美容とは「パーマネントウェーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすること」とされており、染毛やまつ毛エクステンションも美容行為に含まれる。
美容の業とは、カット、パーマ、ヘアセット、カラーリングはもちろん、まつ毛エクステ、ネイルケア、フェイシャルエステなどの施術も含まれます。これらの施術は、美容師免許がなければできません。
・美容師・ヘアメイクアップアーティスト・アイブロウデザイナー・まつ毛デザイナー・ヘッドスパニスト |
1.美容師として働く
美容学校に入学する人の多くは、美容師になるために入学している場合が多いと思います。
美容師すなわち、「髪をカットする」スタイリストになるためには、免許取得後、2~3年の下積み期間を経て、技術チェックを合格後にお客様を担当できるようになります。
そこまで行けば、あとは一生活かせる仕事です。髪を切らない人は、世の中にほぼいませんよね。やりがいを強く感じる事のできる素晴らしい仕事です。
2. ヘアメイクアップアーティストとして働く
ヘアメイクに携わる人の中には、美容師免許を有していない、または美容師経験がない人もいますが、基本的には、美容師免許を持っていた方が、就職や独立の際に重みをつけることができるでしょう。
ヘアメイク事務所の中には、「美容師実務経験3年以上」と明記している所も少なくありません。
また、美容師としてのスキルを持ち合わせている方が、全体的な作りこみを満遍なくこなせるので、技術の幅が広いことは確かです。
3. アイブロウ・まつ毛デザイナーとして働く
アイブロウやまつ毛も「毛」になりますので、美容師免許が必要です。
近年では、高まる需要から、まつ毛・眉毛パーマなどの薬剤塗布を行う施術もあり、有資格者でないと、お客様を施術することは出来ません。
美容師として、手荒れや何らかの理由で職を離れてしまう人の再就職先や、ネイリストたちが事業拡大として免許を取得するパターンが多いようです。
4.ヘッドスパニストとして働く。
近年、「頭皮」への注目は増すばかりです。ヘッドスパ専門店の出店も見かけるようになってきました。
頭皮ケアは髪を綺麗にすることにつなげるだけでなく、お顔のリフトアップ・リラクゼーションなど、目的は多岐に渡りますし、頭皮と一つとっても髪と同じくらい個々のお悩みがあります。
多くのサロンでは、美容師としての豊富な知識とシャンプーテクニックが重要と捉えていると思いますので、美容師免許は必須と言えるでしょう。
5. 美容商材メーカーで働く
美容師のセカンドキャリアとして美容商材メーカーに転職する人もいます。メーカー及びディーラーによっては、「美容師インストラクター」の採用枠があり、美容師免許を活かせる職種の一つです。薬剤の開発や、実際に試供する場合に技術が必要ですので、「美容師枠」が設けられています。
無資格では美容業はできないのか?
上記に挙げた職業は、美容師免許は必須です。
ヘアメイクアーティストは、無資格でお師匠さんについて技術を体得しフリーで働いている人もいるかもしれませんが、就職する場合などは有資格者であることが望ましいでしょう。
また、ネイリストやエステティシャンなどは、求められている資格が「美容師免許」ではありません。
美容室の受付や、掃除・道具の準備・美容施術のサポートは無資格でもできるので、入社前の学生期間中などにバイトを募集しているサロンもあります。
美容業界で働くには美容師免許は最強の資格!
今まで述べてきたように、美容師資格は、国家資格であることも最大の強みです。そのため、社会的な信用度も高い資格と言えるでしょう。
「美容師免許」を取ることは、2年か3年の学業に加え、学科と実技の試験を受けなければなりません。それらは短期間で習得することは難しい分、免許を持っていることに重みが増すのです。
もちろん、免許を持っているだけでは、その後の仕事の幅は広がりませんので、就職したら、日々の研鑽を積むことが大いに大切だということは忘れないでくださいね。