サロン見学に行く美容学生さんへ。本記事では、美容室に就職する前のサロン選びのポイントや、サロン見学に関するノウハウをご紹介していきます。実際に採用を担当している人が、どんな点にいい印象を抱くのかについても触れているので、ぜひ参考にしてください。
美容室に就職する前にサロン見学に行こう
美容師になるためには、まず美容室に就職しなければなりません。また、ヘアメイクアーティストになりたいと思っても、多くのヘアメイク事務所では美容室での実務経験3年以上と求められることが多いので、美容室への就職が必須となります。
そんな美容室選びにとても重要なのが「サロン見学」や「企業説明会」です。
自分に合う会社を見つけるヒントや注意点、サロンに赴く時の服装などをまとめていきます。また、見学申し込み時の電話のかけ方や、見学後のお礼状の書き方の例文まで紹介しているので、最後まで要チェックです。
1. ヘアサロン見学と企業説明会
サロンに直接行く「サロン見学」と、企業や学校が主催する「企業説明会」。どちらも、就職活動の上では、サロンとのファーストコンタクトになることが多いでしょう。
単独対応か、複数人対応かはサロンによって異なります。
話を聞いてるサロンが、今後「面接を受けたいサロン」になるかもしれません。ですから、初めはそのサロンに興味を持っていなくても、第一印象はよくみてもらえるような姿勢を心がけましょう。
また、美容師さんや採用担当者の印象に残るような姿勢で話を聞いてみると、逆にサロンから「うちで一緒に働かないか?」と逆オファーがもらえるなんてこともあるかもしれません。しっかりと準備を整え挑みましょう。
2.自分に合うヘアサロン探し
「どのようなサロンに就職したいのか」
全国25万件ある美容室から自分が意志を持って「働きたい」と思える美容室を探すことができるかどうかは、沢山の情報と自分の理想や想像を照らし合わせて、考えなければなりません。ここからは、自分にあったサロン選びをするために明確にして欲しいポイントと、美容室の本質を見るための方法についてご紹介します。
①自分の美容師像をイメージする
美容師と一括りに言っても、働く会社によって、働き方は大きく変わってきます。コンテスト重視のクリエイティブ系美容室もあれば、小規模でゆったりとした雰囲気の美容室もあります。
やりたいことをできるだけ明確に想像しピックアップして、それに見合うサロン選びをするといいでしょう。
一般的に企業では、3年以上の就職履歴がないと再就職の際もなかなか内定がもらえません。ですから、最低3年は同じ場所に勤めることが大切です。
たとえ3年未満に辞めてしまっても、再就職の面接で聞かれた際には、しっかり辞めた理由を考え、これからの働くことに取り組む意識をしっかり伝えましょう。
『サロンが合わなければ、すぐやめて次のサロンで働けばいいや』と、就職する事を簡単に考えず、就職する前に自分が合わせやすく、スタイリストデビューまで長く勤められるサロン探しが大切です。
②お客様として見に行く
自分の理想の働き方ができる美容室なのかどうか、美容室の本質を見るためには、お客様の目線で見てみるのも1つの手段です。
“お客様”としてその美容室に行ってみると、見学や説明会と違って、必ず1:1で話す機会があるので、サロンの雰囲気やスタッフとの会話がよりイメージと合うか照らし合わせられると思います。美容学生であることを伏せて話を聞く方が、普段通りの接客を見ることが出来ます。
そのあとに、見学などで詳細な募集要項などの確認も行った方がミスマッチを防ぐことができるでしょう。
3. 興味のあるヘアサロンを見つけたら・・・
実際に興味のある美容室やサロンを見つけたら、就職に向けて活動を始めていきます。どのような順序を踏んで就職活動をしていくかについて、ご紹介します。
①サロン見学のアポを取る
突然の訪問では、サロン側も受け入れてはくれませんので、事前に必ずアポイントを取りましょう。
申し込み方法を確認する
ホームページや求人サイト、電話、LINE、InstagramのDMなど、連絡の手段は様々あり、どのツールでサロン見学の申し込みを受け付けているかは美容室によって異なります。サロン見学のアポイントを取る際は、まずはネットでその美容室のサロン見学申し込み方法を調べ、それでも分からないことがあれば、電話やメールでお問い合わせしましょう。
電話のかけ方・例文
電話をかける際は、お店が混み合う土日祝は避けましょう。開店直後や閉店間際も避けた方が、サロン側は嬉しいです。
「○○専門学校の△年、××と申します。△△求人サイト(サロンを選んだきっかけ)で、御社の求人情報を拝見しました。ぜひ、サロン見学させて頂きたいのですが担当者さんは、お手すきでしょうか?」
伝えるべき要点
・専門学校、学年
・名前
・サロンを選んだきっかけ(説明会・求人サイト・卒業生など)
・要件
担当者に代わってもらったら、もう一度、「学校名~サロン見学をさせていただきたいのですが」と名前を名乗り、要件を伝えます。営業中で忙しいかもしれないので、簡潔に丁寧に伝えましょう。
日程時間を決める際には、サロン側の都合に自分が合わせるようにしましょう。土日祝は美容室は混みやすいので、できるだけ平日に訪問できることが望ましいです。
日程や担当者の名前と場所の確認を再度復唱し、しっかりメモを残しておくと安心です。
最後に、営業中に対応してくれているので
「お忙しい中、対応して頂きありがとうございます。サロン見学当日はお世話になります。」
と感謝の気持ちを伝えておくと、好印象です。
②サロン見学や説明会などのときの服装
サロン見学は、面接ほどかしこまった服装でなくてもいいと思いますが、だらしなくなく見えてしまうのは損をしてしまいます。
シワや汚れなどのない清潔感のある服装を心がけましょう。赴く美容室の雰囲気を参考にするのもいいと思います。髪の色も、ハイトーンがNGではありませんが、色の抜けきったパサパサな髪の毛では「美容師の卵」として印象がいいとは言えません。
サロン見学の時に「ぜひ一緒に働きたい」と相手に思わせるには、見た目の印象も大切ですので、しっかりケアをして準備していくことが望ましいでしょう。
③事前確認
初めて行く場合は必ず場所の確認を行いましょう。特に都会は、建物が多く道に迷ったり、電車の遅延や乗り間違えなどで遅刻してしまったりしやすいです。
ですが、就職活動の一環の見学や説明会ですから、社会人として時間厳守は鉄則です。
美容師さんはサロン見学のためにお客様の予約を調整して時間を空けてくれている場合もありますから、遅刻をしてしまうと確保されていた時間がなくなり、聞きたかったことが聞けないなどとなる場合もあります。時間に余裕をもって、遅刻しないように現地へ向かいましょう。
もし道に迷ってしまったり、電車の遅延に巻き込まれてしまったりして、到着時間が予定の時刻を過ぎてしまうと分かった場合は、速やかにサロンに連絡を入れ、到着の目安の時間を伝えるようにしましょう。
④見学時の質問例
見学の時は、必ず「質問はありますか?」と聞かれることは多いと思います。時間は限られていると思いますので、知りたいことに優先順位をつけて置くといいでしょう。
質問内容は、事前にサロンをリサーチし、経営理念や事業コンセプトなどを把握したうえで質問をすると、よいアピールになります。WEBサイトなどに書いてあることを質問してしまうと時間がもったいないので、下調べは大切です。
⑤サロン見学当日の注意事項
見学や説明会当日は、笑顔で、しっかりハキハキと話しましょう。名乗る際は特に、愛嬌良く目を見て話すことが、マナーの一つです。
また、担当者が話しているときも、相手の目をみて頷くなど「傾聴」の姿勢を取りましょう。メモを取ることも大切ですが、限られた時間の中で、しっかりとコミュニケーションを取れると、相手にもよい印象が残り、もし面接を受けることになった時も有利に働くかもしれません。
そして、終わった後は、しっかりと感謝を伝え、お店を後にしましょう。複数のサロンを見ている場合は、帰宅後、他のサロンの情報と混同しないようにまとめておくと、のちに比較がしやすいと思います。
⑥サロン見学を終えたら、お礼状を書くと好印象
サロン見学の後日に、見学者からお礼状が届くのと届かないとでは、面接をした時の印象も有利になるかもしれませんので、見学を終えたらすぐに、お礼状を書くといいでしょう。
お礼状の例文

また、サロン見学申し込みの方法がSNSのDMやメールだった場合は、そのツールを利用しても良いでしょう。お礼状よりも手軽な機能ですので、サロン見学をしたその日のうちに送るのが望ましいです。
例文は、あくまで例えになりますが、自分の感じたこと、感謝の気持ちを伝えましょう。そうすれば、相手にも気持ちは届くはずです。
将来の自分のための就職活動をしよう
サロン見学は、実際に働いている先輩美容師さんたちに会えて、生の声を聞ける貴重な体験です。就職した後に、「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、事前に準備をして質問事項を確認し、相手とのミスマッチが起きないよう備えて挑みましょう。
また、企業説明会を開催した会社への訪問も、不特定多数を対象とした会ではありますが、サロン見学の時と同じように、自分が見られている意識で参加することが大切です。印象の良し悪しは、のちの採用面接に関わってきますので適度な緊張感を大切にしてくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました!