ベースメイクのやり方を知りたい方へ。本記事では、手塗りの方法から、ブラシ塗り、スポンジ塗りまで大公開!綺麗にベースを作るポイントも紹介していますので、気になった方はぜひ活用してみてください!
【この記事を読んでほしい人】
- ヘアメイク師を目指している人
- ベースメイクのやり方を知りたい人
- ベースの塗り方を知りたい人
1.ベースメイクの塗り方
ベースメイクの塗り方には色々と種類があります。そして、向き不向きな塗り方もあります。一通り、手順を解説していきます。
1.スポンジ塗り(パウダーファンデーション系)
パフを使用することもありますが、今回は四角くなっているスポンジでムラなく塗布する方法を解説します。
1. 使用するスポンジ
Aのような状態で販売されている物を、Bのようにカットして使用すると、使いやすいスポンジができます。長方形にカットして、角を落とすようにカットして、面になっている部分にファンデーションをつけて使用します。
使用したら、綺麗に洗浄して使用するか、使った面をカットして再び使うかのどちらかです。
2. 持ち方
このタイプのスポンジは、長方形を横長にして使用していきます。4方面を指で支えます。下の長い面を親指、上の長い面を中指で支え、近いほうの短い面を人差し指と薬指で支えます。
3. ファンデーションの取り方
パウダーファンデーションに、使用する面を当てて、すーっと手前に引きます。使用する面はそのままで、前後を逆にしてもう一度ファンデーショに面を当ててすーっと手前に引きます。
このようにすると、スポンジの使用する面にしっかりとつけることができます。お肌につける前に、つき過ぎ防止のためにティッシュの上で軽くオフしましょう。
4. 目尻の外側から塗る
お顔を正面から見たときに、目尻の延長線上の外側から塗ります。目尻の外側にスポンジを置いたら、肌につけた状態で耳の穴方向に滑らせます。そのまま下にずらしていき、顎まできたら戻って上方向に移動しながら塗ります。
隙間があかないように注意しながら塗ります。お顔の丸みに合わせて塗りましょう。
ファンデーションを取り直し、反対側も行います。
5. 中央に3点置き
もう一度、ファンデーションを取り直します。
まず3点置きします。塗り方はお顔の中心から外側へ向かうように滑らせます。
①目の下の頬の高い所
②眉上
③顎
6. 目の下からあごへ
①から下へずらして行くように顎まで塗ります。顔の丸みが強いところなので、力を抜いて持つようにして、フィットさせながら塗りましょう。
7. 鼻からお顔の中央
鼻筋、鼻の側面を上から下へ、スポンジを縦にして塗ります。そのまま小鼻を塗ったら、鼻先と人中をすっと塗ります。口角をくるっと塗り、唇の下を上、下と塗ります。
「6」と「7」の間をうめてムラにならないように、スポンジの角を使って間をすっすっすっと埋めながら額へ向かって上がっていきます。軽い力で構いません。
8. 額
中心から外側へ向かって滑らせながら、生え際まで塗りましょう。塗りやすい所なので、スポンジをしっかりフィットさせてぬりましょう。
9. 目回り
瞼を塗るときは、瞼を張るように反対側の手でサポートします。人差し指と中指で眉毛あたりを触って、上に引き上げる感じです。目頭は下から上へスポンジの角を使います。
瞼は優しくすっと外側へ馴染ませます。目の下は上を向いてもらって優しくすべらせるようにします。
10.外側となじませてあごへ
中央と外側を馴染ませるように、境目を馴染ませながら顎へ向かって行きます。スポンジを横長にして、顎と首の間を塗ります。
「5」から繰り返し反対側も行い、全顔の完成です。
2.リキッド系のスポンジ塗り
ツヤ感がほしい時には濡らしたスポンジで馴染ませると綺麗に仕上がります。細かいところまで塗れるので、早く仕上げる事もできます。水で濡らしたら、しっかりと絞ってから使用しましょう。
1. 色を確かめる
まずは色を選定していきます。利き手では無い手のひらや親指のふっくらしてる所に出すと扱いやすいです。
2. 点置き
目の下、額、鼻、顎先に置いてから伸ばしていきます。あまり大量につかないように気を付けながら置いていきます。お顔の外側には余りを伸ばしていくので、顔の中心部分につけるようにしましょう。
3. 叩き込みながら伸ばす
お肌が綺麗でハリのある方なら、伸ばして馴染ませれば大丈夫ですが、なかなかそれだけではすみません。しっかりと叩き込みをしながらお顔に馴染ませた方が崩れにくくなります。
濡らしているスポンジなので、あまり圧をくわれないようにしながら叩き込みをすることでとても艶っぽくなります。
4. 細かいところ
目の周りや、小鼻などの細かいところは、お顔に使用したファンデーションの残りを馴染ませるとよれにくいです。特に目元は良く動く所なので、ファンデーションが沢山ついてしまうと割れてしまうため気を付けます。
皮膚が薄い所は、圧をかけないように注意しながら行いましょう。
3.ファンデーションブラシ塗り
ファンデーションブラシは手を汚さずに使用でき、肌に密着させて使用できるので使いやすいです。お顔の立体が分かりにくい点がありますが、意識しながら行うようにすれば慣れてきます。
1.色を確かめる
まずは色を決めます。パレットやファンデーション用のペーパーなどに出すと使いやすいですし、手を汚さずにできます。ブラシの先端を使って混ぜます。全体を使うと乗せたときにムラになってしまうので注意します。
2. ブラシにファンデーションを含ませる
ブラシの表裏どちらにもつけていきます。そのまま塗って行くのではなく、少し落としてから乗せていきます。
3. 目の下から頬
まずは目の下から頬にかけて塗ります。ブラシは下に抜いていくように置いて、叩き込むような意識で塗っていきます。目の下ギリギリは、中心から外へ向かう用に塗り、下瞼がめくれないように注意します。目幅から口角を結んだ▽ゾーンが高くなるようにします。
残りをお顔の外側へ伸ばします。
反対側も行います。
4. まぶたと眉毛
少しファンデーションを足します。目を閉じてもらい、反対側の手で瞼をしっかりと張ります。扇状に中心へ向かって上から下へ塗ります。まつ毛の間などのギリギリは、中心から外側へ横に塗ります。
眉毛は逆毛を立てるように外側から眉毛の中にファンデーションを入れ込みます。こうすることで、眉毛が書き足しやすくなります。
反対側も行います。
5. 額
ファンデーションを足します。
眉毛から生え際に向かって塗ります。額が狭い方はしっかりと全体的に塗布しますが、広い方は生え際には軽く伸ばす程度にしましょう。
こめかみがへこんでいると老けて見えてしまうので、少し明るくします。
6. 鼻
鼻筋、小鼻は丁寧に行います。上から下へ塗り、小鼻はカーブに合わせてしっかり塗りましょう。スポンジで叩き込みをして、重ねて塗ることもありです。
人中のところはあまり塗りすぎると、のっぺりしてしまい長く見えて老けて見えるので気を付けます。
7. 口周りと顎
口角の影はしっかりとカバーしましょう。リップのカラーが支障になる場合は、ファンデーション、コンシーラーでカバーします。
口が開かないように力加減に注意しながら顎を塗ります。
8. スポンジで叩き込む
全体をファンデーションブラシで塗布したら、叩き込みをしてもいいかもしれません。余分なファンデーションを取ることもできますし、持ちがよくなったり、しっかりフィットさせることもできます。細かいところのみでも構いません。
首やデコルテに塗る場合も、ブラシを使用して塗った後に、スポンジで叩き込みをしながら伸ばしたり、余分なファンデーションを取ることをすると綺麗に仕上がります。
9. 使用後はしっかりと洗う
ファンデーションブラシは、使用後にしっかりと洗い、ファンデーションが残らないようにします。カップに洗浄液か水に中性洗剤を入れたものを用意し、ブラシを振るようにしてブラシの中まできれいに洗いましょう。
そのままにしておくと不衛生ですし、ファンデーションが固まってしまいブラシが傷む原因にもなりかねません。
4. 手塗り
手塗りの良いところは、骨格をとらえながら行える事や、量の調節もファンデーションがしっかりと密着して馴染むところです。
1. 色を確かめる
首と同じ色になるように色を作成し、頬当たりで確認をします。つける場合は、ほんの少量取って、伸ばした時に同じかどうかを確認します。
2. 薬指にとって、点置きする
手塗りの場合は、力が入りにくい薬指を主に使用します。人差し指や中指だと力が入ってしまい、塗りにくかったり、お肌の負担になってしまいます。
薬指の第2関節まで使用します。目の下から少し間隔を開けながら点置きしていきます。
3. 叩き込みながら伸ばす
点置きしたファンデーションを、トントンと優しい力で叩き込みをするようにしながら、お顔に伸ばしていきます。顔の外側はつけ足さないようにして塗るほうが、自然な奥行きが生まれやすいです。
4. 鼻
鼻は、鼻筋、鼻の横、小鼻と塗っていきます。小鼻は指が行き届きにくいため、スポンジで叩き込みます。毛穴が隠れるようにしっかりと塗りましょう。
5. 瞼
上瞼は、反対の手で眉あたりを引き上げて張った状態で塗ります。上から下へ放射線状に塗ります。際は横へすっとなじませるようにします。眼球に気をつけながら、優しく塗ります。
6. 額
額は、指全体を使うようにして伸ばすと早く伸ばせます。おでこが広い人は、生え際まで伸ばし過ぎないようにしたりと少し塗るポイントを考えながら行う部分です。こめかみが低い方は、しっかりと塗って明るく高く見せることが大切です。
7. お顔の外側
お顔の中心を主に塗り、その残りを伸ばしていくようにします。しっかりと塗りすぎると、お顔が膨張して見えやすかったり、平面に見えやすいです。
自然に小顔にするために、お顔の中心と同じように塗らないようにします。塗る場合は、半トーン程トーンを落とした暗いカラーで塗ると奥行きが生れます。
8. 口周りと首
口周りにも塗りますが、叩き込みをしたり、スポンジで余分なファンデーションを取るようにします。口元はよく動く所なので、割れやすいということをよく覚えておきましょう。首にはあごからつなげるように、残りを伸ばすようにします。
5. ケーキファンデーションの筆ぬり
白無垢を着る際に行う白塗りメイクは、パウダーまで終わらせてから塗布していきます
1. ファンデーションを作る
ケーキファンデーション用のケースに水を少量準備をして、筆を濡らします。ケーキファンデーションを筆でなぞり、また筆に水を含ませケーキファンデーションをなぞる、これを繰り返しながら、色を作っていきます。
白無垢の場合は、ほんのりピンクみがかった白色にするのがベストです。白と、ピンクの2色を混ぜながら作るのが一般的です。
2. 塗ったら馴染ませる
筆で直接肌へ塗っていきます。広い面から行うとやりやすいです。乾くのがとても早いので、2線から3線横に筆を動かすようにしてぬったら、すぐにスポンジで馴染ませムラを無くします。
これをお肌全体にしていきます。
3. 際は繊細に
目の際、口元、小鼻周りを塗るときは、筆に含ませる量を調整しながら行います。たっぷり過ぎても、薄すぎてもムラっぽくなってしまうので気を付けます。
筆先で優しく塗ったら、馴染ませるは変わらず行います。目の下は上を向いて頂いて、筆先が視界に入らないように注意しながら行いましょう。
4. 使用後はしっかりと洗う
使用後は丁寧に水洗いします。カップに水を張り、振るようにしてブラシの中まで綺麗にしましょう。水気を拭いたら、毛を整えて日陰でよく乾かします。
2.フェイスパウダーのつけ方
フェイスパウダーは、ブラシでつけるか、パフでつけるやり方があります。どちらのやり方もしっかりと密着させながらおこなう事が大切です。
1. パフでのつけ方
パフはパウダーに付属のものでも構いませんが、洗って使用したりすることを考えると別で準備したほうが良いかもしれません。密着するので、少しマットに仕上がりやすいです。パウダーの量を調整することで、メイクの質感を変えましょう。
1. パウダーの取り方
パフをパウダーにセットしたら、ひっくり返す用にしてパウダーを出します。1~2回繰り返せばパウダーが取れるので、パフをもみながらなじませます。お肌に乗せる前に、ティッシュオフをしましょう。細かいところは、パフを半分に折って使用します。
2. パウダーを乗せる順番
目の上(左右)→目の下(左右)→鼻筋→鼻の横(両脇)→鼻の下→唇の下
この順番に置いていきます。ふわっと軽く置いていきます。
優しい力で行いましょう。
3. パフを転がしてまんべんなくのばす
ポイントに置いた後に、コロコロと転がしながら全体的に伸ばしていきます。
頬→こめかみ→額→反対側のこめかみ→頬→あご
このように、お顔を一周するようにします。
4. 余分なパウダーを払う
浮いてきている余分なパウダーは、その後のメイクの妨げになってしまうので、払いましょう。次項のブラシのつけ方の手順でやっても構いません。
5. より密着させたい、持ちを良くしたいとき
パウダーを密着させたい時、決め細かい肌にしたいときは、大きめのパフで叩き込みをしていきます。肌に圧をかけるのではなく、適度な力でパフで叩き込みをします。目の周りなどの細かいところはやりません。
2. ブラシでのつけ方
フェイスブラシと呼ばれる、メイクブラシの中でも一番大きなブラシを使用します。柔らかいブラシでふわっとつけることで、パウダリーな質感が演出しやすくなります。
1. パウダーの取り方
パウダーのパフを取り除き、蓋を乗せた状態で一度ひっくり返します。たっぷり取る場合と、少なめに取る場合があると思うので、量はこの時に調節して、足りなければもう一度ひっくり返すような感じにします。蓋についているパウダーをブラシにふくませて使用します。
2. パウダーを乗せる順番
目の上(左右)→目の下(左右)→鼻筋→鼻の横(左右)→鼻の下→口の下→頬(左右)→フェイスライン(左右)→額
この順番に乗せていきます。頬は、全体をくるくるっとなじませるようにします。
3. プロっぽく見せるコツ
メイクを行う姿は、モデルさん以外にも誰が見ているかわかりませんが、プロっぽく見えるポイントを知れば、特に怖くはありません。コツは、ブラシの流れと姿勢です。
ブラシをお顔からあまり離さないようにしたり、流れをスムーズにすることで、慣れている感じが出ます。お顔からブラシを離す時には、スッと抜くようにするといいと思います。
また、ただの棒立ちではなく脚を適度に開いた状態にして膝を曲げて、猫背にならない綺麗な姿勢でメイクをしているほうがかっこよく見せます。
ベース作りをマスターして、メイクの完成度を上げよう!
ベースの塗り方、パウダーのつけ方は分かりましたか?
ベース一つにしても様々なやり方があります。その場に合わせたベース作りができるように、日ごろから練習をしてもらえればいいと思います。ベースの出来がその後のメイクにも影響しますし、撮影の場合は、レタッチという修正作業が大変になってしまうので、丁寧に行うようにします。
その場に合わせたベース作りをマスターして、素敵なメイクにしましょう!