【紫外線対策】PA・SPFとは?肌負担の少ない日焼け止めの選び方

日焼け止めの選び方についてお悩みの方へ。本記事では、日焼け止め選びで重要なPA・SPFについてや、日焼け止め成分の種類とはたらきについてご紹介します。自分のライフスタイルに合わせた日焼け止め選びをすることで、余計な肌負担を減らすことができます。ぜひ、参考にしてください。

目次

紫外線の種類とトラブル|UV-A UV-B

太陽光に含まれる紫外線にはいくつか種類があり、日焼けに関係するのはUV-AとUV-Bという紫外線です。

UV-Aと呼ばれる紫外線は波長が長く、肌の奥まで届きます。車や家の窓も通過するため、屋内にいるからといって安心できない紫外線です。肌の奥まで届くUV-Aは、肌のハリや弾力をつくりだす細胞を傷つけてしまいます。じわじわ肌への負担が蓄積されていき、シワやたるみといった外見での印象を大きく左右する肌トラブルを起こします。

UV-Bと呼ばれる紫外線はUV-Aより波長が短く、肌表面に強く作用します。強い日差しを浴びてすぐ、肌が赤くなりヒリヒリする火傷のような日焼けの原因となる紫外線です。その肌の炎症を察知すると、紫外線から肌を守ろうとして、体がメラニンを生成する色素細胞に指令を出します。その指令を受けて生成されたメラニン色素が皮膚に沈着して、シミ・ソバカスの原因になります。

日焼け止めの選び方|ライフスタイルに合わせた紫外線防御力

日焼け止めのパッケージには、PA値やSPF値をはじめとする、紫外線の防御力に関する情報がたくさん記載されています。紫外線対策といったら防御力が高いものを選んだらいいと思いがちですが、一概にそうとも言えません。

紫外線の防御力が高いということは、その力の強さと比例して肌の負担にもなります。普段の生活でどのくらいの時間、どのくらいの強さの紫外線を浴びるかによって、日焼け止めの強さを選ぶ必要があります。

ここからは、自分に合った日焼け止めを選ぶために知っておきたい基礎知識として、紫外線の防御力を表すPA値・SPF値についてと、成分別の紫外線の防御方法をご紹介します。あわせて、どんなライフスタイルの方にオススメなのかもご紹介しますので、参考にしてください。

日焼け止めのPA・SPFとは

日焼け止めのパッケージによく書いてあるPAとSPFは、紫外線からどれくらい肌を守ってくれるかを表してくれます。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

PA値

UV-Aへの防御効果を表したのがPA値です。「PA+」〜「PA++++」の4段階で表示され、「+」が多いほど防御効果が高くなります。

シワやたるみといった外見での印象を大きく左右する肌トラブルを起こすUV-Aは、地上に到達する紫外線の約9割を占めるうえ、ガラスなども通過してしまうため屋内にいても安心できないのが特徴です。絶対に防御したい紫外線ではありますが、誰でも「PA++++」を選べばいいというわけではないので注意しましょう。以下を参考にしてください。

・屋内での活動時間が長い方 ー 「PA+」〜「PA++」
・営業などの外回りや軽い屋外スポーツ ー 「PA++」〜「PA+++」
・炎天下でのレジャーや海水浴・プール ー 「PA+++」〜「PA++++」

紫外線に特に敏感な方やアレルギーなどの症状がある方は、低い防御力の日焼け止めを使ってしまうと、肌を守りきれない可能性もあるので、皮膚科など医師の指導に従ってください。

SPF値

UV-Bへの防御効果を表したのがSPF値です。SPFは、2〜50と防御力が数値化され、さらに50以上の場合は「50+」と表示されます。数値が大きければ大きいほど、UV-Bへの防御効果が高くなります。

一般的に、肌が紫外線を浴びてから日焼けするまで、15分〜20分程度かかると言われています。この15分または20分を1単位とし、日焼けするまでの時間をどのくらい引き伸ばせるかを数値的に示したのがSPFです。

【例】
肌が焼けやすい人(15分で日焼けが始まる人)が「SPF30」の日焼け止めを塗った場合
15(分)× 30(SPF)= 450(分)
肌がある程度強い人(20分で日焼けが始まる人)が「SPF30」の日焼け止めを塗った場合
20(分)× 30(SPF)= 600(分)

一般的に「SPF30」の日焼け止めを使用すると、450分(7.5時間)〜600分(10時間)ほど、日焼けするまでの時間を引き伸ばせるということになります。

外で活動する時間が長い場合や、いつもよりも日差しが強いと感じる日などは、 SPF値が高い日焼け止めを使うことをオススメします。外での活動時間があまりない方や、日差しがそこまで強くない時には、SPF値が高いものを使用すると肌の負担になり、紫外線トラブル以外の肌荒れの原因になりますので、使い分けましょう。

日焼け止め成分について

紫外線が肌に直接当たるのを防ぎ、日焼けを抑制する成分として主に使われる成分が二つあります。紫外線散乱剤と紫外線吸収剤です。それぞれ紫外線の防御の仕方が効果が異なり、使い分けることができるので、詳しくご紹介していきます。

紫外線散乱剤

紫外線散乱剤は、紫外線を肌表面で反射、散乱させるパウダーが配合されていることで、物理的に紫外線を防ぎます。代表的な成分としては、酸化チタンと酸化亜鉛があります。酸化チタンは被覆力、着色力にすぐれた白色顔料で、おしろいなどのメイク用品にも使用されるものです。肌を綺麗に色白く見せてくれる効果があります。また、酸化亜鉛は、亜鉛の収れん効果による毛穴の引き締め効果が期待できます。汗をかきやすい時期や皮脂の分泌を抑えたい人にオススメです。

紫外線吸収剤

紫外線吸収剤は、吸収した紫外線を、化学反応によって熱などのエネルギーに変換する、化学的な方法で肌を守ります。紫外線散乱剤と比べて紫外線吸収剤の方が防御力は高いですが、肌の上で化学反応を起こしエネルギーを変換するので、肌負担が大きいのが特徴です。肌が敏感な方はヒリヒリしたり刺激を感じたりする成分がありますので、自分に合う成分・合わない成分を探す必要があります。

日焼け止めに関するQ&A

ここからは、日焼け止めに関するよくある疑問を解決していきましょう。

日焼け止めを塗るタイミングは?

日焼け止めを塗ってから肌に馴染むには15分ほどかかります。メイクを始める前や出かける前に日焼け止めを塗るかと思いますが、15分前に塗り、肌に馴染ませましょう。

日焼け止めは朝に塗れば大丈夫?

日焼け止めは汗やマスク、ヨレによって効果は持続しません。一定のタイミングでの塗り直しを推奨します。メイクの上から塗り直す際は、パウダータイプやスプレータイプの日焼け止めがオススメです。

日焼け止めが必要なのは夏だけ?

紫外線は年中降り注いでおり、肌にじわじわと作用します。一年を通して日焼け止めを使用しましょう。しかし、再三お伝えしている通り、紫外線防御力が強ければ強いほど肌への負担が大きくなります。紫外線量が落ち着く秋から冬の時期は、紫外線防御力が低めの日焼け止めを選びましょう。また、特に冬は肌が乾燥するので、うるおいを与えてくれるスキンケア成分が多めの日焼け止めがオススメです。

浴びる紫外線量に合わせた日焼け止め選び

日焼け止めに関するご紹介でした。どのくらいの時間外にいるのか、どのくらい日差しが出ているのかによって日焼け止めの紫外線防御力を選んで、できるだけ肌への負担が減るようにしましょう。また、屋内にいるから大丈夫と油断していると思わぬ日焼けにつながってしまうので、弱めの日焼け止めをデイリー使いして、綺麗な色白肌を目指しましょう。

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この記事を書いた人

izumi izumi ATELIER CARINO 編集長

ATELIER CARINO編集長。最大手美容学校グループの国試対策の全国模試において、トップの過去実績あり。行動と同時に頭で考える思考派。Z世代のリアルを反映した「新しい美容師」としてのキャリアや可能性をメディアを通じて発信。

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