美容師の働き方7選!|多様化する働き方を解説

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美容室業界の深刻な業界課題

全国のコンビニの数は約5万店舗、全国の歯医者さんの数は約7万軒、全国の信号機の数は約19万機。さて、全国の美容室は何店舗あるでしょう?なんと、信号機の数よりも多い約25万店舗あるんです。このようなオーバーストア化により、美容室はここ数年慢性的な人手不足になっています。人手不足によるサービスが低下、サービスの低下による価格競争、その価格競争により美容師一人一人が稼げなくなる、稼げないのは雇われているからと考え独立出店をする、そしてそれがオーバーストア化を加速する。というような、どうにもならない『負の連鎖』が繰り返されています。

多様化する美容室業界を徹底解説

慢性的な人手不足の美容室業界での美容師の就活は、とにかく選びたい放題。ここでは、選びたい放題だからこそ知っておくべき業界の特徴を紹介します。

美容師育成型サロン

ほとんどの美容室は、この育成型サロンです。まずは一人前の美容師になるために、美容師は育成型サロンに入店し、技術を学びます。

この育成型サロンは、美容室の長い歴史の中で少しずつ変化し続けています。また育成型サロンと言っても、企業が運営する場合と個人が運営する場合では、違いがあり、どんな人材に育成したいのかという、企業の育成目的によって、さまざまな形の育成型サロンが存在します。

美容師育成型サロン① 企業が運営する育成型サロン

企業が育成型サロンを運営する場合、そのほとんどはしっかりとしたカリキュラムを持っています。昔ながらの育成型サロンは、営業時間外に練習をするのが当たり前でしたが、最近では、営業時間中にカリキュラムを組み、働く社員の負担を少なくしている会社が増えています。

ライフワークバランスを取りながら、しっかりとした技術を身につけたい人は、運営が企業で、カリキュラムを持っていて、そのカリキュラムは営業時間中に組んでくれている、という企業を選ぶことをお勧めします。

美容師育成型サロン② 美容師が個人が運営する育成型サロン

個人が育成型サロンを運営する場合、カリキュラムがなく「技術は見て覚えなさい」というスタンスであることが多いです。

InstagramなどSNSで憧れのスタイリストを見つけ、この人にに教えてもらいたい、この人と一緒に働きたいということであれば、その人の店に弟子入りするつもりで入店するのも有りではないかと思います。その人の技術を盗み、将来はその人の弟子という看板を持って独立しようと考えている人にお勧めです。

トータルビューティ育成型サロン

ここ数年、美容師の働き方が多様化する中で、美容室のサービスも多様化しています。

まつ毛パーマやまつ毛エクステンションを行う『アイリスト』を育成する美容室があります。2008年に厚生労働省から「まつ毛エクステの施術をおこなうには美容師免許が必要」という通達が出されたため、美容室のサービスとして定着しつつあります。この他にもエステや脱毛を併設する美容室もあります。

一人前の美容師になるまでにたくさんの若者が挫折します。理由はさまざまで、もちろん大変だからという理由もありますが、薬剤や水仕事で手荒れがひどくなり美容師を続けられなくなる人もいます。美容師になれるか心配だけど、転職はしたくないし美容室で美容に関わった仕事をしたいという人は、このような他のサービスがある美容室を選ぶことをお勧めします。

出張スタイリスト育成型サロン

出張スタイリストとは、美容室(サロン)以外の現場でヘアメイクの仕事をすることです。美容室以外でヘアメイクが求められる現場とは、テレビ撮影、雑誌撮影、映画撮影、音楽イベント、ブライダルなどです。一般的にはヘアメイク事務所で経験できる仕事です。必要とされる技術は美容師の技術とほとんど同じですが、それぞれの現場には美容室で働くルールとは違うルールがあります。

出張スタイリストとは、美容室(サロン)以外の現場でヘアメイクの仕事をすることです。美容室以外でヘアメイクが求められる現場とは、テレビ撮影、雑誌撮影、映画撮影、音楽イベント、ブライダルなどです。一般的にはヘアメイク事務所で経験できる仕事です。必要とされる技術は美容師の技術とほとんど同じですが、それぞれの現場には美容室で働くルールとは違うルールがあります。

美容室で美容師をすることと、美容室以外の現場でヘアメイクさんとして活躍すること、この両方のスキルを身につけたい人は、美容室を運営しているヘアメイク事務所(美容室事業と出張スタイリスト事業の両方をもっている会社)に就職することをお勧めします。

技術に自信ができたら選択できる形態の美容室

ここまでは、育成型サロンを紹介しましたが、技術が身につき、売上を自分で上げられるようになった美容師は、更に選択肢が広がります。ここで出てくるのが『業務委託型サロン』と『シェア型サロン』です。もちろん、一人前になった美容師は育成型サロンに残り、売上を上げながら育成をする側に回る美容師はたくさんいます。ここでは、育成側に回らずに自分の力で更に次のステージに移ろうとした場合の選択肢を紹介します。

業務委託型サロン

業務委託サロンとは、サロン側で集客や管理業務などの店舗の運営を行い、美容師は業務を委託される形でお客様の施術を行うサロンのことです。美容師は個人事業主(フリーランス)として、サロンに雇用されず完全歩合制で働きます。

正社員の場合は、その会社の就業規則などのルールに基づいた就業時間に労働を行いますが、業務委託契約では通常、労働する時間にも美容師がある程度自由に決めることができ、多様な働き方が可能です。売上の40%〜60%の収入がもらえるため、自由な時間に効率よく収入が得られますが、正社員ではないため、社会保険や福利厚生などの保証は一切ありません。

美容師の仕事以外にやりたいことに時間を使いたい、美容師の仕事をする時間を自分で決めたいなどの人におすすめの働き方です。

シェア型サロン(=面貸し)

業務委託型サロンとよく混同している人が多い、シェア型サロン。面貸しともいいます。

正社員ではない働き方としては、業務委託型サロンと同じですが、大きな違いは場所だけを借りるというシンプルな契約なので、集客や薬剤の購入管理など、全てにおいて自分で行います。そのため、売上は全て自分の収入になり、その収入から借りた時間数の場所代を支払います。

すでにお客様を持っていて、美容師の仕事ができる場所だけが必要な人が選択する働き方のひとつです。

独立して出店

技術に自信があり、お客様もいる。この2つが揃って新しく働く場所を探す場合、多くは面貸しを利用しますが、ここに3つ目の『お金(資金)』が貯まった美容師は、自分のお店を持つために独立出店をします。多くの美容師が目標(夢)としている独立開業なので、否定はしませんが、先に述べた業界課題のオーバーストア状態である現在は、お勧めはできません。

業界課題であるオーバーストア状態を認識していても出店をしたい場合は、貯金を使い果たして出店するのではなく、少し勉強して事業計画を書き、銀行またはスポンサーを探して資金調達をして、現金に余裕がある状態での出店をお勧めします。

美容師は素晴らしい仕事

美容師の仕事は「きつくて安月給」というような悪評をよく聞くし、実際に離職率の高い業界です。しかし、どの時代であっても、常に美容の技術は必要とされています。お金をもらう人が「ありがとう」をいうのが通常ですが、美容師の仕事はお金を支払う人が「ありがとう」と言います。とてもやりがいのある素晴らしい仕事です。

この記事に書いたように、美容師の働き方はどんどん多様化し、働く環境も良い方向にどんどん進化し続けています。美容師になろうと志した若者が美容業界で活躍し、生涯『生きがい』と言える仕事を手に入れる事を、心から応援しています。

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この記事を書いた人

株式会社カプラス代表取締役として、美容室事業・ヘアメイク事業・メディア事業を展開。新しい仕組みを考え、業界の現状と理想を配信。『できるを増やして、やりたいを実現する』をモットーに『美容師の社会的価値の向上』を目指します。

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