美容師免許を持っている人が理容師免許を取得するダブルライセンスについて

美容師免許に加えて理容師免許の取得をお考えの方へ。本記事では、美容師免許を取得済みの人が理容師免許を取得する「ダブルライセンス」についてご紹介します。美容師免許を持っている人が理容師免許も取得を目指す場合の試験免除や取得方法、ダブルライセンスを取得するメリットについてご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

目次

ダブルライセンスとは?美容師と理容師の違い

本記事でご紹介するダブルライセンスとは、美容師の免許と理容師の免許をどちらも取得していることを指します。美容師と理容師は似ているように見えますが、実はそれぞれ法律によって定められていることが異なります。

美容師の仕事は、美容師法という法規によって「パーマネントウエーブ、結髪、化粧などの方法により容姿を美しくすること」と定められています。主に女性向けのサービスであり、メンズをはじめとした剃刀を使用する顔剃りや女性のブライダルシェービングが認められていません。

一方理容師の仕事は、理容師法という法規によって「頭髪の刈込、顔そり等の方法により容姿を整えること」と定められています。主に男性向けのサービスであり、美容師同様散髪等の施術は可能ですが、髪の毛のセットやマツエク、メイクなどは認められていません。

美容師であっても化粧前の下準備として軽く顔の毛を剃毛することは認められていますが、それはあくまでも「化粧のため」という前提があることが条件です。理容師のように男性の顔にカミソリを当てることや、ブライダルシェービングの施術をすることはできません。

美容師免許を持っている人が理容師免許も取得を目指す場合

美容師免許は既に取得済みで美容師として働いている人が、理容師免許を取得する場合の取得方法や試験内容、コストや時間についてご説明いたします。

試験免除内容

平成30年度に理容師法と美容師法の改正によって、ダブルライセンスが取得しやすくなりました。美容師免許を取得済みの方が理容師免許を受験する場合、

①重複する科目の免除
②再履修時間の短縮

が認められるようになりました。

①重複する科目の免除
美容師免許を取得済みの場合、申請をすれば「関係法規・制度」「衛生管理」「保健」「香粧品化学」の筆記試験が免除されます。つまり、美容師の免許を取得する際に勉強していない「理容技術理論」のみの勉強で済むというわけです。

②再履修時間の短縮
法の改正前は、美容師免許取得に2年+理容師免許の取得に2年と計4年の時間がかかっていましたが、法改正により、美容師免許の取得に2年+理容師免許の取得に1年と計3年の時間でダブルライセンスを取得することができるようになりました。(※昼間課程)

学校

ダブルライセンスを目指して美容師が理容師免許を追加で取得するには、

・1年間の理容師免許取得コースがある専門学校の昼間課程か夜間課程に入学する
・働きながら免許が取りやすい通信課程で学ぶ

という二つの選択肢から選ぶのがベストです。

現在、法の規定緩和によって美容師免許保持者が理容師免許を取得しやすくなったことで、ダブルライセンスを取得するためのコースを設立している専門学校が増えています。既に美容師免許を持っている人や美容師免許取得見込みのある人が年齢問わず入学でき、1年間で卒業することができます。

しかし、1年間で理容師免許を取得できる学校は昼間課程と夜間課程に限られており、既に美容師として働いている人にとって通学するのが難しい方法です。美容師として働きながら理容師免許の取得を目指す場合は、通信過程のあるスクールを選ぶことをおすすめします。昼間課程・夜間過程が1年間で理容師免許を取得できるのに対し、通信過程は1年半かかるという6ヶ月の差がありますが、日中は美容師の仕事を続けやすいというメリットがあります。

学費・コスト相場

修得者コースや修得者課程の学科を設けている、専門学校のサイトに掲載されている学費を調べました。ダブルライセンスの取得にかかる学費の相場は、1年間の昼間課程で約70万円、1年半の通信過程で約40万円ほどでした。

学校によってはその専門学校の卒業生であったり、在学中からエスカレーター式に入学したりする場合、金額が安くなっているところもあります。自分の卒業校で修得者コースが設立されていないか、減額制度がないかについて一度調べてみることをオススメします。

また、掲載されている学費以外にウィッグなどの教材費がコストとして加算される場合もあります。学費以外の部分でかかるコストのことも考慮して学校選びをしましょう。

ダブルライセンスを取得するメリット

美容師免許と理容師免許のダブルライセンスを取得することに、どんなメリットがあるのでしょうか。

メリット1.できることが増える

ダブルライセンスを取得していると、美容師にできないこと・理容師にできないことを補うことができるため、お客様に提供できる施術が増えるというメリットがあります。例えば、美容師免許だけではできない顔剃りやブライダルシェービング、理容師免許だけではできないメイクやまつ毛エクステンションを制限なくできるのです。(※後述しますが場所によります。)よりお客様の満足度を上げたいとお考えの方は、ダブルライセンスの取得はかなり大きな武器になります。

メリット2.これからの時代の流れに沿っている

現代ではジェンダーレスのように、「自分らしさ」や「個性」を尊重するのが当たり前になりつつあります。自由な表現をしていく上で、美容や理容の枠に囚われずにそれぞれの違った技術を持ち合わせていることは、大きなメリットになります。また、最近美容関係者が福祉の現場で活動する「訪問理美容師」というのが増えています。高齢化社会が進む中で現場のニーズに合わせた施術ができるのは、理容・美容どちらのライセンスも持っている人の強みではないでしょうか。

働き方の変化はある?

美容師免許に加えて理容師免許を取得したから、美容室でお客様の顔剃りができるようになるかというと、残念ながらそうではありません。ダブルライセンスを生かすにはさまざまな規定に則った場所でなければ、資格を生かすことができません。

【理美容室で働く】

理美容室であれば、美容室の資格も理容師の資格もしっかり無駄なく活かすことができます。ここでいう理美容室とは、一つの入り口・一つの空間にダブルライセンス保持者のみが従事していることが条件となるお店です。一人でも美容師免許のみ、理容師免許のみの人がいれば、理美容室としては成り立ちません。かなりハードルの高い条件です。

理容室と美容室をそれぞれ分けて登録し経営しているところもあります。しかし、それぞれの分け方は各自治体のルールによって異なります。自分の住んでいる地域のルールを確認してみましょう。

【理容・美容の部屋が分けられた同一店舗で働く】

入り口も空間も完全に分けられた状態で、それぞれ理容室と美容室を営業しているパターンです。美容師免許しか取得していない人は美容室の部屋で、理容師免許しか取得していない人は理容室の部屋で、ダブルライセンスを取得している人はどちらの部屋でも活動ができるという形態です。

【理容・美容の空間が分けられた同一店舗で働く】

入り口は一つですが、空間として利用のスペースと美容のスペースが分けられているパターンです。先程の部屋が分けられている時と同じ形態の働き方になります。

ダブルライセンスを取得してできるを増やそう

美容師免許保持者が理容師免許も取得するダブルライセンスについてご紹介しました。美容師という職も素敵ですが、理容師にしかできない技術もできるようになるとさらに世界が広がります。美容業界は何歳まででも働ける職業です。理美容のダブルライセンスは、これからの長い美容人生を豊かなものにしてくれます。受験をお考えの方は、ぜひこの機会にチャレンジしてみてください。

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この記事を書いた人

izumi izumi ATELIER CARINO 編集長

ATELIER CARINO編集長。最大手美容学校グループの国試対策の全国模試において、トップの過去実績あり。行動と同時に頭で考える思考派。アシスタントとして、スタイリストデビューを目指す傍ら、Z世代のリアルを反映した「新しい美容師」としてのキャリアや可能性をメディアを通じて発信。

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