美容室の採用難を解決する新カリキュラム|ヘアメイク科卒業学生をターゲットに

新卒の採用にお困りの美容室経営・人事担当者の方へ。本記事では、美容室の採用を増やすために新たにスタートした「ヘアメイク師」という働き方についてご紹介します。美容室の人手不足問題を解決へ導くための、新たな取り組みです。ぜひチェックしてみてください。

目次

ヘアメイク師とは

ヘアメイク師とは…。聞き慣れない方も多いと思います。美容室で働くのが美容師、撮影現場で働くのがヘアメイクアーティスト、その両方の働く環境を持っている人を「ヘアメイク師」と呼びます。あくまで呼び方であって、「ヘアメイク師」という資格はありません。美容室に入社後、普段は美容師アシスタントとして働き、撮影の依頼があれば、現場ヘアメイクさんとしてモデルを相手に働きます。

美容室の人手不足とヘアメイク科学生の就職先

近年美容室では、離職率の増加や就職希望者の低下による人手不足問題が浮き彫りとなっています。しかし、そんなサロンの現場とは裏腹に、美容専門学校ヘアメイク科の学生は、就職先に困っています。なぜこんな矛盾が生じているのか、それぞれの視点から解説します。

美容室の人手不足問題や離職率について

美容師の離職率は1年目までが30%、2年目までの離職率が44%、3年目の離職率が56%です。
引用:厚労省「新規短大等卒就職者の産業別離職状況」

他の業種の離職率と比べると、美容師の離職率はかなり高めの傾向にあります。また、サロンに入社してからの3年は、大体の場合アシスタント期間です。スタイリストデビューを前にして、美容師を辞めているということになります。アシスタントの段階での離職率が高い理由としては、厳しい労働環境や長い勤務時間とそれに見合わない給与面など、様々な原因があるようです。

ヘアメイク科学生の就職先と離職について

ヘアメイク科所属の学生は、テレビや映画、雑誌などの撮影現場で働くヘアメイクアーティストを目指している方がほとんどです。しかし、ヘアメイク事務所や制作会社は、美容室勤務経験者を求人していることが多く、新卒採用に積極的ではありません。そのため、ヘアメイク科の学生は、ヘアメイク事務所の採用条件を満たすため、あるいは美容師免許を活かすために美容室に就職します。すると、美容室では美容師になるための教育カリキュラムしか持っていないため、本来したいヘアメイクの仕事ができず、“やりたいこととの相違”から、離職してしまうのです。

美容師とメイクアップアーティストの両立サポート|ヘアメイク科生の就職先に

ヘアメイク師は、ヘアメイク科卒業生の就職先が少ない状況と、美容室の人手不足を結びつける新たな働き方提案です。ヘアメイク師について詳しくご紹介します。

ヘアメイク師という働き方がサロンにもたらすメリット

ヘアメイク師は、基本、美容室にてアシスタントとして働きます。撮影依頼やヘアメイク現場があれば、ヘアメイクアーティストとして働きます。従来の一般的な美容室の教育では、アシスタント育成に膨大な費用と時間がかかることから生産性の低下が問題視されていました。しかし、ヘアメイク師の働き方は、専門学校時代から培われサロン入社後にレベルを上げたヘアメイク技術で売り上げをあげることができ、アシスタントの時期から生産性向上につなげられるメリットがあります。

ヘアメイク師という働き方の需要

ヘアメイクアーティストを目指した美容学校ヘアメイク科生にとって、新卒からヘアメイクの仕事ができる働き方は需要が高いです。作品撮りやスタイル撮影ではなく、ドラマや映画といった制作会社からヘアメイク依頼される美容室はなかなか無いため、他社との差別化を図ることができ、採用に困らない状況をつくることができます。

ヘアメイク師の魅力

ヘアメイク師は、美容師アシスタントである約3年間に行うスタイリスト育成カリキュラムと同時進行で、ヘアメイクアーティストになるための技術習得を目指します。美容師として一人前にデビューする頃には、美容師とヘアメイクアーティスト両方の仕事をプロとして受けることができるようになっています。自分がどちらの働き方に重きをおきたいかによって、予約の調整や依頼の受け入れの比重を変えることも可能で、好きなことを目一杯楽しめるのがヘアメイク師の魅力です。

また、美容師であるからこそヘアメイクの価値が上がり、ヘアメイクであるからこそ美容師としても価値を増す。双方のやりたいとありたいを実現するのがヘアメイク師の魅力でもあります。

ヘアメイク科生の就職先になろう

ヘアメイク師という新しい働き方についてご紹介しました。就職先に困っているヘアメイク科生にとって、ヘアメイク師という働き方は大きなアピールポイントとなります。これから全国的な活動がスタートする予定です。採用にお困りのサロンさんは、ぜひ参考にしてください。

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この記事を書いた人

izumi izumi ATELIER CARINO 編集長

ATELIER CARINO編集長。最大手美容学校グループの国試対策の全国模試において、トップの過去実績あり。行動と同時に頭で考える思考派。Z世代のリアルを反映した「新しい美容師」としてのキャリアや可能性をメディアを通じて発信。

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