美容専門学校ヘアメイク科生の活躍の場|美容師とヘアメイクが両立できる働き方について

ヘアメイク科卒業生の就職先について情報をお探しの方へ。本記事では、美容師とヘアメイクアーティストの両立ができる新しい働き方「ヘアメイク師」についてご紹介します。美容師免許の取得とヘアメイクのスキル習得に特化したヘアメイク科の学生の“やりたい”を叶えられる働き方です。ぜひチェックしてみてください。

目次

ヘアメイク師とは?

ヘアメイク師とは…?聞き慣れない方も多いかと思います。美容師とヘアメイクアーティストの大きな違いは、働く場所にあります。美容室で働くのが美容師、撮影現場で働くのがヘアメイクアーティスト、その両方の働く環境を持っている人を「ヘアメイク師」と呼びます。あくまで呼び名であって、ヘアメイク師という資格はありません。美容室に入社後、普段は美容師アシスタントとして働き、撮影の依頼があれば、現場ヘアメイクさんとしてモデルを相手に働きます。

ヘアメイク科の美容学生さんにオススメしたいヘアメイク師

ヘアメイク師という働き方を一番に知っていただきたいのが、ヘアメイク科が設立されている美容専門学校の先生方です。なぜ先生方に知っていただきたいか、進学先として人気が高まっているヘアメイク科卒業生が抱える就職先の課題や、美容室就職後の高い離職率問題についてご説明します。

入学希望者が増えているヘアメイク科

憧れの職業として人気が高かった美容業界ですが、近年では美容室での人手不足問題が取り沙汰されるほど希望者が減少しています。しかし、美容専門学校や美容室など現場にいると、ヘアメイクの業界に興味を持っている若者が少なくないことはみなさんご存知ではないでしょうか。

実際、全国的にヘアメイク科を設立し始めている美容学校は増え、希望者も毎年多く入学しています。「ヘアメイクや美容の仕事をしたい」と考えている人は一定数以上いるのです。特に、芸能人など有名な人と関わる仕事であるヘアメイクアーティストという職業は、憧れる人が多く希望者が集まりやすい傾向にあります。

増えるヘアメイク科学生と少ない就職先

ヘアメイクアーティストに憧れて美容専門学校に入学する人は多くいます。特に、ヘアメイクアーティストとしてのスキルを学びながら、美容師免許の取得もできるヘアメイク科は人気が高いです。しかし、いざ就職活動を初めてみると、ヘアメイク事務所は即戦力を求めているため新卒の採用に積極的ではなく、サロンでの勤務経験が必要であるという壁にぶつかります。

美容室に就職しなければならないのなら、せめてヘアメイク実績のあるサロンへの就職を希望しますが、ドラマや映画、雑誌などでのヘアメイク実績がある美容室はなかなかないのが現状です。そこで多くのヘアメイク科学生は、ヘアメイクの道を諦め美容室に就職します。

ヘアメイク科学生の美容室就職後の離職率

美容師の離職率は1年目までが30%、2年目までの離職率が44%、3年目の離職率が56%です。
引用:厚労省「新規短大等卒就職者の産業別離職状況」

美容師の離職率は、他の業種と比べて高い傾向にあります。美容室就職後の3年間は、多くの場合が美容師アシスタントの期間です。美容師を志して入社しても、多くの人がスタイリストデビューする前に離職していることがわかります。

ヘアメイクメニューのない美容室は大抵、スタイリストデビューのための教育しか持ちません。本来へアメイクアーティストを夢見ていたにも関わらず、仕方がなく免許を活かせる美容室に入社した若者は、“やりたいこと”との相違により、美容師をやめてしまう事例が多くあります。

ヘアメイク師をオススメする理由

ヘアメイク科の学生さんにオススメしていただきたい「ヘアメイク師」という働き方。ヘアメイク師は、ヘアメイク科で学んだ基礎があるからこそ生きる働き方です。オススメしたい理由として、ヘアメイク師の強みや魅力を詳しくご紹介します。

美容師技術が基盤となったヘアメイク

ヘアメイク師の基盤となる技術や接客は、日々の美容師のアシスタント業務から培われます。サロンワークで学べることは、手先の技術や薬剤を扱う上での知識だけではありません。スタイリストが効率よく作業できるための細かいサポートやお客様への気遣い・コミュニケーションなど、接客業としてサービスを提供するために必要なこと全てが身に付きます。

この力は、美容室で働くからこそ養えるもので、ヘアメイクの現場で必ず生きる大切なスキルです。技術的にも人間としても、基盤が美容師であることが武器になるのがヘアメイク師の魅力の一つです。

美容師の価値とヘアメイクの価値

美容師としての価値と、メイクアップアーティストとしての価値は、いい面でも悪い面でもそれぞれ異なります。例えば、美容師は会社に所属しライフスタイルに合わせた働き方を選択できますが、メイクアップアーティストは一つの現場に拘束されライフスタイルがなかなか整いません。

反対に、メイクアップアーティストはさまざまな現場に赴き外での交流を広げられますが、美容師はサロンという場所に縛られ外の世界に触れる機会は多くありません。それぞれ似て非なる職業だからこそ、得られる経験や価値が片方に寄ってしまうのです。

ヘアメイク師は、両方の価値のいいとこ取りができます。美容師であるからこそ、ヘアメイクの価値が上がり、ヘアメイクであるからこそ、美容師としても価値を増す。そんな相乗効果を持っています。

美容師アシスタントの時期をさらに豊かに

美容師アシスタントの期間は、美容室によっても異なりますが、約3年ほどかかります。前述した通り、美容室はこの期間、スタイリストデビューのためのカリキュラムしか組みません。ヘアメイクをしたかった学生は、個人的にヘアメイクを学ぶ余裕もなく離職するケースもあります。

ヘアメイク師の働き方を取り入れているサロンでは、アシスタント期間中にヘアメイクのスキル向上をはかります。そして、現場依頼があれば、ヘアメイクアーティストとして撮影に入ることができます。技術の習得とスタイリストの補助しかできないアシスタント時代に、自身がヘアメイクの現場でスタイリストとして売り上げに貢献できるのは、ヘアメイク師にしかできないことです。

広がる将来の選択肢

美容師アシスタントの期間を使ってヘアメイク技術を身につけるため、美容師スタイリストとしてデビューする頃には、美容師としてもヘアメイクさんとしてもプロを名乗れるようになっています。今までで最短の道のりで両方の現場で働けるようになっているのです。自分がどちらの働き方に重きをおきたいかによって、予約の調整や依頼の受け入れの比重を変えることも可能で、好きなことを目一杯楽しめるのがヘアメイク師の魅力でしょう。

地方でも活躍ができる

ヘアメイク師の活動はこれから全国的に拡大していきます。各地に展開されたヘアメイク師の働き方を取り入れているサロンに就職することで、都心に来ずとも美容師とヘアメイクアーティストの両立の夢を叶えることができます。もちろん、アシスタント時代を地方で過ごしてヘアメイク師デビューしたのちに上京することも、選択肢のひとつです。働く場所についても選択肢が広がったのが、メリットの一つと言えます。

ヘアメイク科学生に活躍の場を

ヘアメイク師についてご紹介しました。ヘアメイク科の人気の高まりと就職先の課題、学生の活躍の場を広げるヘアメイク師という働き方について、ぜひ、参考にしていただけると嬉しいです。

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この記事を書いた人

izumi izumi ATELIER CARINO 編集長

ATELIER CARINO編集長。最大手美容学校グループの国試対策の全国模試において、トップの過去実績あり。行動と同時に頭で考える思考派。Z世代のリアルを反映した「新しい美容師」としてのキャリアや可能性をメディアを通じて発信。

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