【現場レポ】『インフルエンザオリンピック』圭人編。40度の熱を視覚化する「限界病人メイク」の極意

こんにちは!今回は、新作コメディ『インフルエンザオリンピック』から、主人公・圭人のヘアメイクを徹底解説します。

今回の圭人のビジュアル、テーマはズバリ「限界」。 40度近い高熱にうなされ、現実と妄想の境界線がバグってしまった男を表現するため、ヘアメイクチームはあえて「美しさ」を全て捨て去りました。視聴者が一目で「うわ、これ本当に熱あるわ……」と納得してしまう、計算尽くしの「病人メイク」の裏側を公開します。

目次

ベースメイク:ラベンダーが仕込む「死の血色感」

病人の「青白さ」や「土気色」は、単に白いファンデーションを塗るだけでは作れません。

今回はあえて透明感を出すためではなく肌の赤みを完全に抑え、「不健康な青白さ」を引き出すためにTIRTIR マスクフィット トーンアップ エッセンス(ラベンダー)を採用。さらに質感をマットに抑えることで、高熱でカサカサに乾いた肌の質感を再現しました。

一番難しかったのは「クマ」の表現。下地でトーンを落とした上で、目の周りに絶妙な「影」を落とし込むことで、数晩寝込んで疲弊しきった圭人のリアリティを追求しました。

リップ:血色を「殺す」という選択

今回、ヘアメイク担当が最もこだわったのが「リップ」です。

口紅は一切使っていません。ベースメイクで使った下地をそのまま唇まで伸ばし、唇本来の赤みを完全に封印しました。

唇の色を消すことで、一気に「重病人」の説得力が増します。カサついて割れそうな、生気のない口元。これこそが、脳内でオリンピックが始まってしまうほどの異常事態を物語る、最大のポイントです。

ヘアスタイル:エルネットで作る「本気の寝癖」

「寝癖」を表現するのも、実は立派な技術。ただ放置しただけでは、カメラの前で形を維持できないからです。

丁寧に逆毛を立ててボサボサにし、高熱で何度も寝返りを打った後のような「生活感」を演出。ここで登場するのが、プロ御用達のエルネットピュールスプレー

崩れているように見えて、実はこのボサボサ感、一分一秒計算されてキープされています。激しくうなされるシーンでも、この「絶望的な寝癖」が崩れないよう、信頼のホールド力を持つエルネットで固定しました。

特殊メイクとしての「病人表現」

今回の圭人のヘアメイクは、もはや「メイク」というより「特殊メイク」に近いアプローチでした。 「血色を消し、髪を乱し、徹底的にやつれさせる」。その引き算の積み重ねが、脳内オリンピックというカオスな世界観にリアリティという名のスパイスを加えています。

圭人の「魂が抜けたような顔」と、その髪の乱れっぷり。ストーリーの切迫感(?)を支える、プロの「汚し」の技術にぜひ注目してください!

本サイトは、ヘアメイク師を育成する株式会社サロンフラフが運営しています。
日々の現場で得た知識をもとに、美容師のスキル向上に役立つポイントを解説しています。
気になることがございましたら、お問い合わせフォームからご連絡ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次