【ヘアメイク師®︎】現場対応スキルを身につけよう!

本記事では、ヘアメイク師が身につけるべき最低限のルールやマナーをご紹介しています。ヘアメイクの現場に出る前に、現場対応スキルをしっかり身につけ、いい印象を持ってもらえるヘアメイク師を目指しましょう。

目次

依頼から撮影までのスケジュール感・流れ

まずは、実際にヘアメイク依頼を受けてから撮影当日までの流れを知っておきましょう。

1. 打ち合わせ

ディレクターさんやスタイリストさん、カメラマンさんなど、撮影に関わるスタッフさんの顔合わせも兼ねて打ち合わせをしていきます。演者さん、予算、時間、場所、イメージの共有などを行います。

【必ず確認すべき事項】

  • 演者
  • 入り・ばらし時間
  • 香盤表の確認
  • 特殊系があるかどうか

わからないことや、意見があれば積極的に発言し、疑問などを撮影まで持ち越さないことが重要です。最近はZOOMで行われることも多くなりました。 

2. イメージの共有

コンセプトやイメージを共有し、ヘアメイクのイメージなどもスタッフさんと話し合います。

例えば、KATEのCMを撮るとなった時に、イメージするカラーはどんなカラーでしょうか?物をPRするのか、人物をPRするのかによっても様々ですよね。

そのように、イメージやコンセプトを共有し、全員が意見を出し合い完成させていきます。ここが上手くいかないと、素敵な作品を作り上げることはでき無いので、とても大切な工程です。

3. 道具の準備

実際にイメージが固まったら、ヘアメイクの道具の準備を行います。その時によって使用するものの増減はあるかと思うので、事前準備として行います。ヘアメイクアップアーティストは基本的にかなりの持ち物があるので、ポイントメイクの買い足しが主かもしれません。担当する演者さんが多い場合は、メイクブラシも必要数持っていくことも考えます。

4. アシスタントと情報共有

もしもアシスタントと一緒に現場入りすることがあるとしたら、ある程度の内容を情報共有していきます。タイムスケジュールや場所はもちろん、演者さんに合わせたケアや任せたいことなどを共有しておきます。

主のヘアメイクアップアーティストが多忙の方の場合は、当日に情報共有することもあります。メモをきちんと取ったり、スケジュールの把握が素早くできるよう努めます。

現場対応スキル1. 「人」に対する礼儀

ヘアメイク現場に限らずどの職業に関しても言えることですが、社会人としての礼儀は最低限身につけておく必要があります。加えて、ヘアメイク現場で礼儀を示す相手は、1現場の中でも「依頼者」「現場スタッフ」「演者(お客様)」と様々です。各方面に対して適切なコミュニケーションを取れるようにしましょう。

・現場スタッフに対して

撮影現場には、ディレクターやカメラマン、音声さん、さらにそれぞれのアシスタントなど、役割ごとにたくさんのスタッフがいらっしゃいます。ですので、スタッフさんとコミュニケーションを取る際には、それぞれの立場を極力察して話す内容を変えるようにしてみましょう。アシスタントがいる場合は、アシスタント同士でコミュニケーションが取れると打ち解けやすいです。

休憩中に差し入れなどをいただいた際は、必ずお礼を伝えてください。ゴミの回収や分別は、率先して行います。もし断られたり遠慮された場合は、無理に食い下がることなく引くことも大切です。

・依頼者に対して

撮影現場にヘアメイクの依頼者の方が帯同している際は、挨拶は必須です。そして、依頼をしてくださったお礼も含めてお話しさせていただきます。忙しそうな様子が見受けられたら、撮影後でも構いません。

どんなコンセプトの撮影なのか、どんなふうに見せたいかなどのイメージ共有は念入りに行い、事前にコミュニケーションを取った上で撮影に入ります。自分のイメージとの相違がないか、カウンセリングをするように擦り合わせをするのが大切です。

・演者 / お客様に対して

ヘアメイクをする相手は、俳優、モデル、一般のお客様など様々ですが、誰に対しても、施術に入る前に自己紹介をしましょう。会話をすることは大切ですが、家族の話や交友関係、恋愛関係など、いきなりプライベートな話を聞き出そうとするのは失礼に当たるので避けます。距離感を適度に保ちながら、当たり障りのない会話から徐々に打ち解けていくのがベストです。

仲良くなるのはとても良いことですし、コミュニケーションを積極的に取ることは大切ですが、立場をわきまえながら話すことを忘れないようにしましょう。ノリのいい方でも、失礼のない会話になるようにします。

現場対応スキル2. 現場での立ち振る舞い

実際に現場入りしてからの流れ、立ち振る舞いについて確認します。

1.現場入りするとき

最初が肝心です。

挨拶は「おはようございます、ヘアメイクの〇〇です。今日はよろしくお願いいたします!」 と元気よく挨拶をしましょう!スタッフさん一人ひとりに挨拶するのは難しいかもしれませんが、時間があれば挨拶をしましょう。

この挨拶一つでその日の現場の雰囲気や、自分の仕事へのモチベーションが決まります。より良い雰囲気で仕事をするために、挨拶をきちんとすることを心がけましょう。

2. 準備をするとき

ヘアメイクさん用に与えられているスペースが必ずあります。どんなスペースだったとしても、なるべくコンパクトにまとめたいものですよね。広いスペースだからといって、どこにでも物を置いていいわけではありません。

また、汚さないようにテーブルにはシートを敷くなど配慮しましょう。ヘアの道具など熱が出るようなものはより気を付けます。コンセントが遠く、延長コードを使用する場合は、コードに養生テープを貼るなどして配慮しましょう。物を出すときにキャリーケースを開けるのはかまいませんので、出すものだけ出したら邪魔にならない場所へ移動させるようにします。

3. ヘアメイクをするとき

演者さんへのフォロー、気遣いがとても大切です。よろしくお願いします、などきちんと挨拶をし、いい雰囲気でヘアメイクを始められるようにしましょう。モデルさんに触る時には「失礼します」と必ず声をかけます。

ヘアメイクの最中には、「痛くないですか?」「寒くないですか?」など、配慮を忘れずにしましょう。プライベートな話題は、親密になってからするものです。踏み込んだ内容になりすぎないように気を付けてください。

いきなり会話をしながらは難しいので、普段から会話を楽しむように仕事をしましょう。

4. 撮影中のフォロー・モニターチェック

撮影中は基本的にモニターをチェックし、カットの声がかかったタイミングや、シャッターが終わったタイミングでお直しに入ります。基本的に近い場所で待機となりますが、狭い撮影現場の場合はアシスタントは別場所で待機の可能性もあります。

カメラマンさんに一言断りを入れてからお直しに入りましょう。静止画の場合は気になったらすぐに断りを入れてお直しに入ります。戻る際はお願いしますと一声かけましょう。

演者さんのケアも忘れずに行います。待機のタイミングがあれば椅子やひざ掛け、ドリンクなどを準備し、万全な状態で再開できるように配慮しましょう。

アシスタントは現場全体を見て、何か出来そうなことがあれば積極的に手伝いましょう。備品の取り扱いには十分に注意します。

5.撮影終了後のばらし

メイクを落とす場合、そのあと違うメイクをして帰る場合などによりますが、不必要なものはあらかじめ片づけておくとスムーズです。メイクブースは元通りきれいにしてから帰るのが鉄則です。

椅子など物を移動した場合は元の場所に戻しましょう。他のスタッフさんよりも先に帰る場合は、責任者の方に必ず伝えます。礼儀として、「お先に失礼します」「またよろしくお願いします」などしっかりと声をかけて帰宅します。

まだ撮影中の時に先に出る場合は、先輩に伝達をして速やかに帰宅するようにします。

対応スキルを身につけて好印象なヘアメイク師に

ヘアメイク師の現場対応スキルについてご紹介しました。ヘアメイクの担当だからといって、全員で同じ作品を作っている以上、仕事は一つではありません。視野を広く周りを見てできるところは手伝いに行くようにしましょう。

俳優、モデル、お客様のケアは最優先で考えます。「これくらいで大丈夫」という考えは捨てて、全力で真摯に向き合うようにすれば失礼なく対応できるでしょう。

現場の雰囲気を壊さないようにするためにも、人として気持ちの良い対応スキルを身につけて、誰が見ても好印象なヘアメイク師を目指しましょう。

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この記事を書いた人

izumi izumi ATELIER CARINO 編集長

ATELIER CARINO編集長。Z世代のリアルを反映した「新しい美容師」としてのキャリアや可能性をメディアを通じて発信します。

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