美容学生が働きたいと思う美容室とは?
ここ近年、美容業界も他業界と同じく新卒採用・中途採用ともに非常に厳しいのが現状です。
多くの美容室がある中で、美容学生たちはどのようなサロンに魅力を感じるのでしょうか?
ここでは、主に新卒採用をしていく上で押さえておきたい「働きたい美容室とは?」を紐解いていきたいと思います。
1. 「働きたい美容室」の今と昔
時代が変わっていく中で、学生たちの就職における考え方にも変化が見られるようになってきました。
1.カリスマ美容師ブーム
90年代後半〜2000年前半、表参道や原宿を中心とした都心エリアで活躍する人気美容師たちが巻き起こした「カリスマブーム」。
その華やかさに憧れ、また人気俳優が美容師役を演じたドラマの影響もあってか「美容師になりたい」と言う若者が多くいました。中高生時代に「カリスマ」に触れた世代が美容学校に入学していたと思われる2005年をピークに、美容学校入学者数は減少傾向にあります。
・表参道、青山、原宿の美容室で働きたい
・有名になりたい
・おしゃれな職場で働きたい
など、カリスマ美容師たちに憧れ影響を受けていた時代であったのではないかと思います。
2. リーマンショックに影響された世界規模での経済悪化
2008年のリーマンショックによって世界的に経済が悪化し、「手に職」「有資格」ということで美容師の注目度が上がったように思います。特別に「美容師」が人気の職業とまではいかなくても、国家資格であることに魅力を感じ、志した若者も少なくないと思います。
・会社・企業として安定感がある
・給与・休日・福利厚生がしっかりしている
・人間関係が良く永く働ける
上記のような志望理由もいまだに根強く、求職者だけでなく親御さんや学校の先生たちからの信頼も集まりやすいので、職場環境を整えることは非常に重要です。
3. SNSによる流行の変化
2018年の流行語に「インスタ映え」が大賞になった頃以降、Instagramでフォロワーが多い美容師たちが、美容業界を先導している部分も多くあると思います。そういったインスタグラマー美容師は必ずしも都内のサロンで働いている訳ではなく、地方または地方都市で美容師をしている方も少なくありません。おしゃれである・有名であることのブランド力は、必ずしも場所が東京である必要はなくなったと言えると思いますが、Instagramでの知名度の高い美容師さん個人に憧れを抱く若者もたくさんいると思います。
・憧れの美容師さんと働きたい
・SNSで目にした技術を身に着けたい
・ヘアだけでなく、ヘアメイクや撮影技術を学びたい
2.トータルビューティーサロンや○○専門美容師が人気に。
近年は、SNSで写真や動画コンテンツで作品を配信することが多くなりました。それは集客目的であり、採用目的でもあると言えますが、美容学生たちもInstagramで目にする情報が、「働きたい美容室」探しに大きく影響していると思います。
そうした中で、写真がおしゃれであることは、直感的に技術の高さを感じ、学びたい意欲に結びついていくのではないでしょうか。
そして、カットやカラーだけでなく、ヘアセットやメイク、まつ毛やネイルなど様々な美容の技術に興味を持ち、トータルビューティーを掲げている美容室の人気が高まってきているのではないかと思います。
また反対に、カラー専門や、メンズ専門など、特化した美容室も人気が高まる傾向にあると思います。
共通して言えることは、自社のブランディングに成功し、他社との差別化が出来ているからこそ、美容学生たちの「働きたい美容室」に選ばれているのだと言えるでしょう。
ブランディング例
・全ての美容技術に精通している
・海外で活躍できる美容師を育てる
・芸能界で活躍できるヘアメイクが在籍している
・カラーリングのスペシャリストに教えてもらえる
・韓国ファッション&ヘアが得意な美容師になれる
などなど、自分(自社)の得意を表現し、人気が集まっています。
何を売りにするのか、次なる一手を先に仕掛けられるといいですね。
3. 「働きたい美容室」=「なりたい美容師」
人間関係が良くアットホームな雰囲気で働きたいと望む求職者もいるとは思いますが、せっかく資格をとり、技術を磨く美容師という職業を選択したのですから、「なりたい自分」が叶えられる美容室に人気が集まっていくと思います。
美容師の卵たちが、「なりたい美容師」とはどのような美容師か。
そして、自社で教育していく上で、「どのような美容師になれるのか」
それを、しっかり求職者に伝えていくと採用の成功へと近づいていくと思います。
4.まとめ
今、求職者の注目が集まるサロンは、給与・休日・福利厚生が充実しているだけでなく、プラスαの「(独自の)ブランド」を持ち合わせています。
働きやすい職場環境の充実を図り、特化したブランドを構築していくことは、採用において必要不可欠であると言えると思います。
実践・実行していくことは、決して不可能なことではなく、先をしっかり見据えて地道にコツコツ取り組んでいけば、「働きたい美容室」として選ばれる日も、そう遠くないはずです。
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