美容師アシスタントの給料はいくら?手取りや求人票の見方、給与以外の条件も解説

美容師として働き始めるとき、気になるのがアシスタント時代の給料です。

求人票を見ると「月給21万円」「月給23万円」などと書かれていますが、実際に毎月その金額がそのままもらえるわけではありません。

そこから健康保険や厚生年金、雇用保険、所得税などが引かれるため、実際に銀行口座へ振り込まれる金額はもう少し少なくなります。

さらに、就職先を選ぶときは給料だけを比べるのも少し注意が必要です。

たとえば、月給23万円のサロンと月給21万円のサロンがあったとしても、21万円のサロンには住宅手当があり、23万円のサロンにはないとしたらどうでしょうか。

給与だけなら23万円のほうが高く見えますが、家賃まで含めて考えると、毎月自由に使えるお金にはそれほど差がないこともあります。

この記事では、美容師アシスタントの給料の考え方から、手取りの計算、求人票を見るときに確認したいポイントまで、就職前に知っておきたいお金の話をまとめます。

目次

美容師アシスタントの給料はどれくらい?

美容師の給与は勤務する地域やサロン、経験などによって差があります。

2026年9月時点の求人統計では、美容師全体の正社員の平均年収は約382万円、月給換算で約32万円、初任給は23万円程度とされています。ただし、これは美容師全体の求人情報をもとにした数字なので、新卒アシスタントだけの給与とは分けて考える必要があります。実際の求人を見ると、アシスタントの新卒採用でも20万円台前半から募集しているケースが見られます。

また、同じ「月給23万円」でも、その内訳はサロンによって違います。

基本給が23万円なのか、基本給に固定残業代や各種手当が含まれて23万円なのかによっても、求人票の見え方は変わります。

そのため、「アシスタントの給料は○万円」と一つの数字だけで考えるより、求人票に書かれている給与の内訳を見ることが大切です。

求人票の「月給」は、そのまま手取りになるわけではない

求人票に「月給23万円」と書いてあったとしても、23万円がそのまま振り込まれるわけではありません。

会社から支払われる給与から、社会保険料や税金などが引かれます。

ざっくり考えると、

月給(総支給額)
↓
健康保険
厚生年金
雇用保険
所得税
住民税など
↓
実際の手取り

という流れです。

「月給23万円なら、23万円使える」と考えてしまうと、就職してから「思っていたより少ない」と感じるかもしれません。

では、実際にはどのくらいになるのでしょうか。

月給23万円なら手取りはいくらくらい?

ここでは一つの例として、月給23万円の正社員が社会保険に加入して働くケースを考えてみます。

社会保険料や税金は、年齢、住んでいる地域、扶養家族の有無などによって変わるため、以下はあくまで目安です。

たとえば東京都の協会けんぽに加入している20代・扶養なしの人を想定すると、2026年度の健康保険料率は9.85%で、保険料は会社と本人が折半します。厚生年金の保険料率は18.3%で、こちらも労使折半です。さらに2026年度の一般の事業の雇用保険料は、労働者負担が0.5%となっています。

月給23万円の場合、社会保険料だけでも3万円台が差し引かれるイメージです。

そこから所得税なども引かれるため、手取りはざっくり19万円前後になるケースがあります。

ただし、ここで注意したいのが住民税です。

住民税は前年の所得をもとに計算されるため、学校を卒業して新卒で就職した人の場合、入社1年目と2年目以降で給与明細の見え方が変わることがあります。

「1年目はこのくらいだったのに、2年目になったら手取りが少し減った」ということがあるのは、このためです。

実際の所得税は国税庁の源泉徴収税額表を使って計算され、社会保険料を引いた後の給与額や扶養状況などによって変わります。

月給21万円なら手取りはいくら?

では、月給21万円の場合はどうでしょうか。

同じような条件で考えると、こちらも社会保険料や所得税などが引かれるため、手取りは17万円台前後になるケースがあります。

つまり、

求人票の月給手取りの目安
21万円17万円台前後
23万円19万円前後

というイメージです。

ただし、これはあくまで条件を限定した一例です。

実際の給与明細は、住んでいる地域や加入している健康保険、扶養の状況、手当の内容などによって変わります。

大切なのは「月給23万円なら手取り19万円くらい」と数字を丸暗記することではありません。

求人票の給与から、実際に使えるお金まで考える習慣をつけることです。

給料を比較するときは「基本給」と「手当」を分けて見る

求人票を見るときに、もう一つ確認したいのが給与の内訳です。

たとえば、「月給23万円」と書かれていても、その23万円がすべて基本給とは限りません。

基本給に、

  • 固定残業代
  • 住宅手当
  • 資格手当
  • 職務手当
  • その他の手当

などが含まれている場合があります。

特に確認しておきたいのが固定残業代です。

固定残業代が含まれている求人では、何時間分の時間外労働に対する金額なのか、それを超えた場合に追加の時間外手当が支払われるのかを確認しておきましょう。

「月給が高い」という情報だけでなく、その金額が何で構成されているのかを見ることが大切です。

「23万円」と「21万円」なら、23万円のサロンを選ぶべき?

ここが、就職先を選ぶときに意外と見落としやすいところです。

たとえば、Aサロンは月給23万円、Bサロンは月給21万円だったとします。

数字だけを見れば、Aサロンのほうが2万円高いので、条件が良さそうに見えます。

でも、Bサロンには月2万円の住宅手当があり、Aサロンには住宅手当がないとしたら、話が変わってきます。

もちろん住宅手当には支給条件がありますし、手当がそのまま手取りになるとも限りません。

それでも、就職先を比較するときには、「給料はいくらか」だけではなく、「生活するために毎月いくら必要なのか」まで考える必要があります。

家賃まで入れて考えると、見え方が変わる

たとえば一人暮らしで家賃が6万円かかるとします。

Aサロンは月給23万円で住宅補助なし。

Bサロンは月給21万円で、条件を満たせば住宅補助が3万円あるとしましょう。

単純に給与だけを見ると、

A:23万円
B:21万円

なので、Aのほうが2万円高く見えます。

ところが住宅補助を考えると、

A:家賃6万円を自分で負担
B:家賃6万円のうち3万円を補助してもらえる

という違いがあります。

もちろん、住宅手当の課税や支給条件などもあるため、単純に給与へ2万円を足せばいいわけではありません。

それでも、「給料が2万円高い」という情報だけでは、実際の生活費まで比較できないことは分かると思います。

就職先を比べるときは、給与と福利厚生を別々に見るのではなく、生活にかかるお金まで含めて考えてみましょう。

一人暮らしをするなら、給料以外にここも確認

実家から通うのか、一人暮らしをするのかでも、必要なお金は大きく変わります。

一人暮らしなら、家賃以外にも、

  • 敷金・礼金などの初期費用
  • 水道光熱費
  • 食費
  • 通信費
  • 日用品
  • 交通費
  • 美容代

などがかかります。

だからこそ、就職先を選ぶときは「月給が高いか」だけでなく、住宅手当や寮、交通費などの制度も確認しておきたいところです。

特に地方から都市部へ出て働く場合は、家賃の差が毎月の生活に大きく影響することがあります。

美容師の求人票でチェックしたい給与以外の条件

給与以外にも、就職先を決める前に確認しておきたい項目があります。

住宅手当・家賃補助

一人暮らしをする人にとっては重要なポイントです。

「住宅手当あり」と書いてあっても、「誰でももらえるのか」「一人暮らしだけが対象なのか」「上限はいくらなのか」「勤務地から何km以内などの条件があるのか」などは会社によって違います。

求人票だけで分からない場合は、面接やサロン見学のときに確認しておきましょう。

交通費

交通費支給と書かれていても、全額支給なのか、上限があるのかは確認しておきたいところです。

通勤距離が長い人ほど、毎月の負担に差が出ます。

賞与

「賞与あり」と書いてある場合も、支給額や回数、業績による変動などは会社によって異なります。

毎月の生活費を考えるときは、まだ確定していない賞与をあてにしすぎず、基本的には毎月の給与で生活できるかを考えておくと安心です。

昇給

アシスタントからスタイリストになるまでの期間や、昇給の仕組みも確認しておきましょう。

「昇給あり」だけでなく、

「どんな条件で昇給するのか」

「どのくらいの頻度で給与が変わるのか」

まで聞いてみると、入社後のイメージがしやすくなります。

休日・勤務時間

給与が高くても、休日が少なかったり、勤務時間が長かったりすれば、自分の希望する働き方とは合わないかもしれません。

  • 月の休日数
  • 年間休日
  • 有給休暇
  • 営業時間
  • 休憩時間
  • 時間外勤務
  • レッスンの時間
  • レッスンが営業時間内なのか営業時間外なのか

なども確認しておきましょう。

美容師の場合は、営業後のレッスンがあるサロンもあります。

求人票に書かれている勤務時間だけでなく、実際に何時ごろ帰ることが多いのかまで聞いておくと、入社後の生活をイメージしやすくなります。

「月給」だけでなく、1か月の生活を想像してみよう

求人票を比較するときは、次のように考えてみると分かりやすくなります。

たとえば、

「月給23万円」

と書いてあったら、

23万円全部が使えるわけではない
↓
社会保険料・税金などが引かれる
↓
手取りはもう少し少なくなる
↓
そこから家賃・食費・光熱費などを支払う
↓
残ったお金が自由に使えるお金

という順番です。

さらに住宅手当や寮、交通費などがあれば、毎月の負担が変わります。

だから求人を見るときは、

「この会社はいくらもらえる?」

だけでなく、

「この会社で働いたら、毎月どんな生活になりそう?」

と考えてみるのがおすすめです。

美容師の就職先を給与だけで決めないほうがいい理由

もちろん、給料は大事です。

好きな仕事だから給料は気にしなくていい、という話ではありません。

ただ、美容師はアシスタントからスタイリストへ進んでいく中で、給与の仕組みが変わることもあります。

アシスタント時代の給与だけを見て決めるのではなく、

「スタイリストになったらどうなるのか」

「昇給はどう決まるのか」

「歩合給はあるのか」

「デビューまでどのくらいの期間を想定しているのか」

なども確認しておくと、長く働くイメージを持ちやすくなります。

また、給与が少し高い代わりに休日が少ないサロンと、給与は少し低いものの休日が多いサロンでは、どちらが自分に合うかは人によって違います。

給料、生活費、休日、教育環境、将来の給与。

いくつかの条件を並べて、自分にとって納得できる働き方なのかを考えてみましょう。

美容師の求人を見るときのチェックリスト

最後に、求人票を見るときに確認したいポイントをまとめます。

□ 月給はいくらか
□ 基本給はいくらか
□ 固定残業代は含まれているか
□ その他の手当は何があるか
□ 社会保険は完備されているか
□ 住宅手当・家賃補助はあるか
□ 交通費はいくらまで支給されるか
□ 賞与はあるか
□ 昇給の仕組みはどうなっているか
□ 月の休日数・年間休日はどれくらいか
□ 有給休暇はどうなっているか
□ 営業時間は何時から何時までか
□ 営業後のレッスンはあるか
□ スタイリストになった後の給与はどうなるか

このあたりを確認しておけば、「月給の数字だけを見て応募してしまった」ということは減らせます。

美容師アシスタントの給料は「額面」だけでなく生活まで考えよう

美容師アシスタントの給料を見るときは、まず求人票に書かれている月給が「額面」であることを知っておきましょう。

そこから社会保険料や税金などが引かれるため、実際に使える手取りはもう少し少なくなります。

さらに、同じような給与でも、住宅手当や交通費、寮などの福利厚生によって毎月の負担は変わります。

だから、就職先を比較するときは、「23万円だから21万円よりいい」と給与だけで決めるのではなく、

「手取りはいくらくらいになる?」

「家賃を払ったらいくら残る?」

「住宅手当はある?」

「休日はどれくらい?」

「スタイリストになったら給与はどう変わる?」

と、一歩踏み込んで見てみましょう。

求人票に書かれている数字をそのまま比べるのではなく、その条件で自分がどんな生活をすることになるのかまで考える。

それが、美容師として働くサロンを選ぶときの給与の見方です。

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この記事を書いた人

CARINO編集部です。美容師さんやヘアメイクアーティストさんに役立つコンテンツを発信します。

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