前回の記事では、サロングラフが考える「アカデミーサロン」という教育の仕組みについてご紹介しました。
教育を営業時間内に行い、学ぶ時間そのものを仕事にする。だから、3年間に分散していたカリキュラムを半年間へ集約することができます。
では、その半年間では実際にどのような教育を行うのか。
今回は、サロングラフが取り組み始めた半年カリキュラムの流れをご紹介します。


1か月目|まずは「使える人材」を育てる

美容室へ入社すると、多くのサロンでは営業の流れを覚えながら、営業時間外に少しずつ技術を練習していきます。
もちろん、営業を知ることは大切です。
しかし、その間に技術はほとんど増えません。
営業中は先輩のサポートが中心。
床を掃いたり、洗濯をしたり、道具を準備したり。
美容室に必要な仕事ではありますが、それだけで一日が終わってしまうのは勿体無いと思いませんか?
自分自身がプレイヤーとして身につけるべき技術は、営業時間外の少ない数時間を使って練習するしかありません。
教える側のスタイリストも、営業が終わってから指導を行うため、お互いの予定が合わなければ練習そのものが先延ばしになることもあります。
私たちは、この時間の使い方を変えたいと考えました。
入社後の1か月間は、アカデミーで基礎技術の習得に集中します。
シャンプー、ヘッドスパ、カラー塗布、ブロー、ストレートアイロンなど、翌月からメインサロンでアシスタントとして施術に入るために必要な技術を、営業時間内に繰り返し練習します。
目的は、スピードではありません。
効率です。
技術を身につけてから現場へ出た方が、新人自身も動きやすく、教える側も仕事を任せやすい。
営業時間外の練習だけに頼るよりも、教育として時間を確保した方が、結果として新人もサロンも成長しやすいと私たちは考えています。
2か月目|現場とカット教育を同時に進める。

基礎技術を身につけたら、2か月目からはメインサロンとアカデミーの両方で学びます。
週2日はメインサロンでアシスタントとして勤務。
チェックに合格したシャンプーやヘッドスパ、トリートメントを積極的に担当し、実践経験を積んでいきます。
カラーでは先輩スタイリストのヘルプに入り、塗布技術だけでなく、施術後には改善点やアドバイスを受けながら技術を磨きます。
電話対応や予約管理なども新人が積極的に担当し、先輩スタイリストがより技術に集中できる環境づくりにも貢献します。
そして週3日はアカデミーでカットを中心とした教育を行います。
「入社2か月目でカット?」
そう思われる方もいるかもしれません。
しかし、これは技術を前倒ししているだけです。
3年間に分散していたカットカリキュラムを、このタイミングからスタートさせます。
ワンレングス、ロングレイヤー、グラデーションボブといった基礎を学び、その切り方を組み合わせながら、さまざまなスタイルへ応用していきます。
丸一日カットに集中できるため、練習量もチェックを受ける回数も自然と増えていきます。
営業後の限られた時間では難しかった学習量を、営業時間内に確保できることもアカデミーサロンの特徴です。
3〜6か月目|「練習」から「経験」へ

2か月目のカット項目を修了し、全てのチェックに合格した人から、実際のお客様への施術が始まります。
週2日はメインサロンでアシスタント業務。
週1日は新しい技術項目の講習やチェック。
そして週2日はアカデミーサロンを営業し、お客様を担当します。
もちろん、分からないことを一人で抱えることはありません。
講師が常駐しているため、施術前の相談、施術中の確認、施術後のフィードバックまで、一連の流れをその日のうちに完結できます。
従来のように「次の講習まで1か月待つ」「チェックの日まで練習を続ける」という時間は大きく減ります。
学び、実践し、改善する。
このサイクルを何度も繰り返せることが、成長速度を大きく変えていきます。
半年後は、ようやくスタートラインです。
半年で終えるのは、あくまで基礎カリキュラムです。
ここから先はジュニアスタイリストとして、お客様を担当しながら約2年間かけて経験を積みます。
私たちが短くしたいのは、「経験」の時間ではありません。
短くしたいのは、技術を学ぶまでの待ち時間です。
技術は、現場で使ってこそ身につきます。
だからこそ、できるだけ早く基礎を学び、できるだけ早く経験を積み始める。
その方が、新人にとっても、お客様にとっても、そしてサロンにとっても良い循環が生まれると私たちは考えています。
美容師の成長に必要なのは、「長い教育期間」ではありません。
学ぶ時間を確保できる環境と、経験を積み続けられる仕組みです。
それを形にしたのが、サロングラフの半年カリキュラムです。



