【現場レポ】『熱さにはご用心』美咲編:色を奪って「寒さ」を語る。マイナス温度の美学

今回の美咲のメイクにおいて、最大のミッションは「画面越しに冷気が伝わること」でした。悠司たちがどれだけ熱く語っても、美咲の一目見た時の「寒そうな表情」が、オフィスの異常な設定温度(24度!)を何よりも雄弁に物語る必要があったからです。

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あえて血色を消す「引き算」のこだわり

一番のこだわりは、なんといってもリップの表現です。 通常なら健康的に見せるためのリップメイクですが、今回はあえてコンシーラーを唇に重ねることで血色感を徹底的に抑えました。チークも最小限に留め、肌全体のトーンを落ち着かせることで、「芯から冷え切っている」リアルな質感を追求しています。

「リップの色を落として寒さを出す」という、普段のメイクとは真逆の作業は非常に繊細な調整が必要でしたが、そのおかげで、彼女の「とにかく寒い!」という切実な心情が、セリフ以上に表情から滲み出る仕上がりになりました。

「寒さ」を邪魔しない、完璧なストレートヘア

ヘアスタイルに関しては、シンプルなストレートで「仕事のできるオフィスレディ」としてのナチュラルさを大切にしました。

特にこだわったのは前髪のラインです。リファのストレートアイロンでしっかり外側に流すことで、どんなに寒さで身を震わせても(笑)、撮影中に前髪が目にかかることなく、美咲の冷ややかな、あるいは困惑した眼差しが常にクリアに映るようにスタイリングしました。

リップが語る、後半の「変化」

視聴者の方に注目してほしいのは、そんな「血色のない唇」が、ストーリーの進行や心情の変化に合わせてどう見えていくかという点です。 ベースにはセザンヌのオレンジリップを仕込みつつ、コンシーラーとの重なり具合で「寒さに耐える健気さ」を演出しました。

「とにかく寒いということを伝えたかった」というメッセージ通り、この引き算のメイクが、熱苦しい男性陣との最高のコントラストを生み出してくれたと感じています!

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