失恋して「私なんて」と俯いていたリナが、自分自身の足で立ち上がるまでの変化。今回のヘアメイクでは、その心の動きをどうやって「目に見える形」にするか、という点に一番こだわりました。役者さんの良さを大切にしつつ、イメージをガラッと変えるためのプロの工夫をお話しします。


運命を変えた「眉」へのアプローチ
今回、リナの変身で最大のカギとなったのは「眉」でした。役者さんの自眉はもともと、ふんわりとした優しい「タレ眉アーチ型」だったのですが、今回は思い切ってLUNAのコンシーラーで一度そのラインを消してから描き直しています。
弱気だった頃のリナの面影を一度リセットして、キリッとした意志を感じさせる形へ。眉の角度を少し整えるだけで、彼女の表情に「覚悟」が宿り、サヤに「さよなら」を告げる時の凛とした強さを引き出すことができました。
絶望の赤みを光に変える、肌と目元のコントロール
「1秒前は過去」というエリカの言葉に合わせて、ベースメイクもシーンごとに質感を変えています。泣き腫らして赤くなってしまった肌を、FITMEファンデーションで丁寧に、でも素肌感を壊さないようにカバー。仕上げにディオールのパウダーをのせることで、彼女が本来持っている透明感を呼び戻しました。
鏡を見た瞬間に「あ、私まだ大丈夫かも」と思えるような、疲れを感じさせない肌作り。そこにdasiqueのパレットで華やかさをプラスすることで、サヤを動揺させるほどの「可愛くなったリナ」を表現しています。




等身大の幸せを映し出す、瑞々しい質感
変身後のリナが言う「今すごく幸せ」という言葉。その飾らない幸福感を出すために、リップはあえて親しみやすいセレクトにしました。ニベアのカラーリップにセザンヌのグロスを重ねて、日常の延長にある、潤いたっぷりのピュアな口元に仕上げています。
ヘアはN.のオイルを使って、左右対称を意識しながら動きのあるスタイルに。俯いていたリナがパッと顔を上げたとき、その表情が一番明るく見えるようにスタイリングしました。
メイクがくれた「自分を選ぶ」勇気
「モデルさんに似合って、華やかに見えるように」。その思いで進めた今回のメイクは、リナの内面が脱皮していくプロセスそのものでした。
自分の殻を破り、新しい輝きを纏って歩き出すリナ。鏡の中の自分を見て、ふっと微笑むあの瞬間。メイクの力が一人の女の子の背中を押した、そんな現場の空気が伝われば嬉しいです!


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