国家試験、本当にお疲れ様でした。あの重圧から解放されて、やっと手に入れた自由な春休み。卒業式もあるし、4月からの新生活に向けて「思いっきりバッサリ切って、ボブにして可愛くなりたい!」って思いますよね。その気持ち、痛いほどよくわかります。
でも、ちょっとだけ待ってください。実際にサロンに入社して、今まさに現場で奮闘している先輩たちに「入社前の自分に一言言えるなら?」とアンケートをとったところ、意外すぎる答えが返ってきたんです。
それが、「お願いだから、今はまだ髪を切らないで!」という叫びでした。


なんで「ボブ」にしちゃいけないの?

「髪を切るのが仕事なのに、なんで切っちゃいけないの?」って不思議に思いますよね。これ、実は意地悪でもなんでもなくて、4月から始まるあなたの「練習」に直結する、すごく現実的な理由があるんです。
入社して最初に私たちが向き合うのは、お客様ではなく、まずは同期や先輩の頭を借りる「相モデル」での練習です。シャンプーや流しの練習を何度も繰り返して、プロの指先の感覚を体に染み込ませていく時期。
もし、あなたが気合を入れてボブにしていたらどうなるか。 実はボブくらいの長さって、練習台としては「ちょっと物足りない」んです。ロングの人の重たい髪を支えながら、襟足のすみずみまで指を潜り込ませて洗う練習や、耳の後ろに溜まりやすいお湯を完璧に流し切る練習……。そういった「プロとして絶対に外せない基礎」を、自分の髪が短いせいで、同期に十分に経験させてあげられなくなっちゃうんです。
「自分の髪は、自分のものだけど、4月からはみんなの練習材料でもある」。そんな風に考えられるようになると、もう立派なプロの卵ですよね。
「可愛い髪色」との短いお別れ

それから、もう一つ。卒業式に向けて、ホワイトブリーチをしたり、大好きな色を詰め込んだハイトーンにする子も多いですよね。もちろん、一生に一度の卒業式だから、最高に可愛い自分でいたいのは当然。
ただ、これだけは覚悟しておいてほしいんです。その渾身のカラー、4月に入ってシャンプー練習が始まったら、たった数日で「どこへ行ったの?」っていうくらい、跡形もなく落ちてしまいます。
1日に何回もシャンプー台に寝かされて、練習のために何度も何度も洗われる日々。大金をかけて染めたお気に入りの色が、本格的な仕事が始まる前にただの金髪に戻ってしまうのは、見ていて本当に切ないものです。おまけに、練習で何度も薬剤に触れるうちに、せっかくのハイトーンが耐えきれなくなって、毛先がボロボロと切れてしまう……なんて悲劇も、実はよくある話なんです。
4月からの自分を「一番可愛く」するために

じゃあ、春休みはどう過ごすのが正解なの?って思いますよね。 おすすめは、あえて「今は現状維持」を貫くこと。カットするにしても、せめて結べるくらいの長さは残しておく。カラーも、入社して少し落ち着いてから、先輩の練習モデルとして染めてもらう。
そうすれば、モデル代として安く(あるいはタダで!)染めてもらえるし、何より、働き始めてから一番綺麗な状態でいられます。お店の先輩たちも、可愛い新人が「練習台になります!」って言ってくれたら、きっと喜んで気合を入れて染めてくれるはずですよ。
せっかくの春休み、自分を可愛くしたい気持ちは一旦グッと堪えて、4月からの自分が最短距離で成長できるように「髪」という武器を蓄えておきませんか?
「あの時、髪を切らなくてよかった」 4月の終わりに、シャンプー練習を終えたあなたがそう思えることを、現場の先輩たちはみんな願っています。


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