ショートドラマで企業の想いを伝える|私たちが試して見えた可能性

広告や広報の手法が多様化する中、私たちは「ショートドラマ」を使って企業の価値や想いを伝える方法を、自社で試してきました。

テーマは「ヘアメイク師による変身美容」。

短いドラマの中で、働き方や価値観をストーリーとして伝えられないか。試行錯誤をしながら制作を始め、SNSで発信してきました。

この記事では、自社の取り組みを通じて感じたショートドラマの可能性と、同様の手法が他企業にも活用できるのではという視点をまとめます。

目次

ショートドラマは、伝えたいことを整理するきっかけになる

動画をつくるには、まず「何を伝えるか」を決める必要があります。ただ、思っていた以上にその問いに答えるのは難しいと感じました。

「何をしている会社か」「どんな働き方をしているか」「どういう人に興味を持ってもらいたいか」。
普段あいまいにしていた部分を言葉にしないと、物語は成立しません。

結果として、制作プロセスの中で、伝えたいことの優先順位や言葉選びがクリアになっていきました。
これは、通常の広告や採用動画づくりとは少し違った感覚でした。

同じテーマでも、ストーリーの切り口は無数にある

「ヘアメイク師による変身美容」というテーマで複数本の脚本を複数人の脚本家さんに依頼したところ、毎回まったく異なるアプローチが返ってきました。

  • 見た目の変化で自信を持てるようになるストーリー
  • 社会的な偏見を乗り越えるきっかけとしての美容
  • 他人の評価ではなく、自分の価値観で前に進む姿

脚本家さんの視点によって切り口が変わるたびに、「同じテーマでも、こんなに違う可能性があるのか」と気づかされました。
これは企業のブランディングにも同じことが言えると思います。
どんな企業も、ひとつの視点だけで語る必要はない。むしろ、いくつかの切り口を試してみることで、伝えたい軸がはっきりしてくると感じています。

「共感されるコンテンツ」に必要なのはストーリー構造

SNSで動画を出しても、すぐにスキップされるのが現実です。
だからこそ、短くても「物語の構造」がある動画は視聴維持率が高く、反応も得られやすいと感じています。

視聴者にとっての「自分ごと」がないと、動画は流されて終わってしまいます。
でも、登場人物の変化や心の揺れがあれば、最後まで見てもらえる可能性が上がる。
それは商品の紹介であっても、職場の雰囲気紹介であっても同じです。

情報を伝えるだけでなく、感情の動線をつくる。
それができるのが、ショートドラマという形式の強みです。

少人数でも、温度のある動画は作れる

私たちの動画制作は、プロの制作会社とは違い、少人数の体制で行っています。出演者も、有名俳優ではなく「これから演技の経験を積んでいきたい」と考えている方々がほとんどです。中には役者を目指す学生さんも。

その分、全員で試行錯誤しながら撮影を進めていくプロセスになります。
演出やセリフも現場で話し合いながら調整し、「どうしたら良い作品が作れるか」をみんなで話し合いながら撮影を重ねてきました。

結果として、完成した動画には派手さはなくても、リアルな感情や空気感がしっかり映っていると感じています。
これは、視聴者にも「作り込まれすぎていないからこそ伝わる」と受け取ってもらえる要素になり得ると考えています。

この手法、他の企業でも使えるのでは?

私たちがやってみたのは、「自社の働き方」や「ヘアメイク師という職業の魅力」を伝えるための試みでしたが、ショートドラマという形は、他の企業でも応用できるのでは?と感じています。

たとえば

  • 採用活動で、実際の仕事現場や価値観をリアルに見せたいとき
  • 商品の背景にある“つくり手の想い”を伝えたいとき
  • 企業理念を言葉ではなく感覚で伝えたいとき

どれも、ストーリーというかたちで伝える方が、印象に残りやすく、ファンをつくりやすいと考えています。

動画をつくることで、自社の“伝えたいこと”が見えてくる

ショートドラマを作る中で感じたのは、「何を伝えるか」を考え続ける時間そのものが、ブランディングの第一歩になるということです。

動画のクオリティが高いか低いかよりも、何を伝えたいかが明確であることの方が、コンテンツの力になる。
そして、それを引き出すプロセスとして、ショートドラマは非常に相性が良い手法だと感じています。

私たちは「変身美容」を軸にした企画をこれからも続けていく予定ですが、同じように「自分たちの価値を伝えたい」と考える企業の方にも、こうしたアプローチが届けばと思っています。

もし「うちだったら、どんなテーマになるかな」と少しでも思った方がいれば、まずは試しに相談してみてください。
どんな物語が生まれるか、一緒に探っていけたらと思います。

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